iPhone13 ProのProMotionディスプレイはSamsungが独占供給?
オンスクリーン型Touch IDの搭載,ノッチ縮小,常時表示ディスプレイ搭載,ミリ波対応等,iPhone13シリーズはマイナーチェンジモデルと言われるものの,個人的にはビッグチェンジ以上の魅力を感じているところです。
上記の事柄に加え,いよいよ実現すると言われているのが「リフレッシュレート120Hzに対応」するということです。もちろんこれまでの60Hzでも不満のないディスプレイだったわけですが,これが高リフレッシュリート対応となると,より滑らかな描写が楽しめるはず。
そんな中…。
iPhone13 ProのProMotionディスプレイはSamsungが独占供給するのでは…という記事が来ています。
1社独占の危険性
記事によると,
iPhone13 Proシリーズ(iPhone12sとの噂もあり)向けProMotionディスプレイをSamsung Displayが独占供給,リジットフレキシブルプリント基板(RFPCB)も供給すると,韓国メディアThe Elecが報じた
ということです。
これまでも,このProMotionディスプレイに関しては詳細が報じられてきました。
省電力性能に優れる低温多結晶酸化物(LTPO:Low Temperature Polycrystalline Oxide)有機EL(OLED)ディスプレイパネルを採用することで,リフレッシュレート120Hzが実現される見通し。
ここまではいいのですが…。
問題はその供給先です。これまでは「LG」とSamsungの2社生産が噂されていましたが,それがSamsungの単独供給になったということで…。
LGは歩留まりや品質などでAppleの審査に引っかかってしまったのでしょうかね?
iPhone12シリーズのOLED生産に関しては,Samsungに加え,LG,BOEも加わり,3社体制で行われてきました。これまでの2社に加え,BOEが加わったことで,万が一1社の生産が滞った際の危険を分散することができていたわけです。
しかし,今回iPhone13 Pro・Pro Maxに採用されるProMotionディスプレイに関しては,Samsungの独占供給になるとのこと。
まあ,ディスプレイに関しては絶対の信頼性を有するSamsungですので,Appleとしても全幅の信頼を置いての決断なのかもしれませんが,それにしても「万が一」の危険性はついて回ることになります。技術的な面で致し方なく…なのか,それとも高度な政治的判断によるものなのか…。いずれにせよ,今回の決断は,Appleにしても,Samsungにしても,絶対に失敗の許されない選択をしたということが言えるでしょう。
iPhone11シリーズで,Apple側が生産削減を申し入れた際には,多額の違約金が発生したとも言われます。ということは,今回Samsungが契約料のディスプレイを生産できなかった場合には,逆のことが起こりうるでしょう。
AppleとSamsung。ライバルでありながらも互いにもたれかかっているという興味深い巨人同士ですが,その関係性は異様なまでにビジネスライクなものであるということが分かりますね。
いや〜,怖い怖い。
「万が一」が起こらないことを祈るばかりです。