「M1X」の実力やいかに?
WWDC21での発表はなかった「MacBookPro14/16インチ」。
個人的には,搭載が噂されいている「M1X」の姿が全く見えてこなかったことが最も残念です。
エントリーApple SiliconであるM1搭載のAir,13インチPro,iMac24インチが出そろい,その評価も出そろった感があります。
そしてその評価は,
「エントリーレベルでの作業では全く問題なく動作し,しかも消費電力が少ないため,バッテリーもちが優秀」
というものです。
なんだったらある程度の動画編集もこなしますが,やはり外部GPUを搭載するiMacと比較するのは酷な部分もある…いう,なんとも微妙な性能であることも分かってきました。
人間とはなんとも欲深いもので,エントリーチップに過分の性能を求める声が上がり始めているのは何とも滑稽に映りますが,まあそれだけApple Siliconへの期待が大きいということでしょう。
さて,そんな「重い作業にも耐えうる」Apple Siliconとして名前が挙がっているのが「M1X」。M1の弱点でもあったグラフィック性能を強化したバージョンとして受け止められています。
そのM1Xの具体的な性能を予想する記事を見かけました。
モバイル版版RTX 3070と同等?
記事によると,
新型14インチおよび16インチMacBook Proに搭載されると噂の新しいAppleシリコン「M1X」チップのGPU性能は,NVIDIAのモバイル版RTX 3070と同等で消費電力は半分以下になる可能性があるとテック系メディアWccftechが伝えている
ということです。
以前からM1Xの性能に関しては情報があり増した。
本ブログでも,iMac Proに迫るグラフィック性能として紹介しています。
さて,今回の記事ですが,予想されるグラフィック性能に関して以下のような表でまとめています。
2種類あるとされるM1Xの上位版,32Coreモデルでは,正にモバイル版版RTX 3070と同等のスコアを出しています。
GFXBench5.0でのスコアなのですが,私が注目したのは,「M1スコアとの対比」です。
実は,前掲記事内で「Cinebench」「Geekbench」での予想スコアを紹介しているのですが,ここで共通だったのは,
「M1Xのマルチスコア性能は,M1の2倍の値になっている」
ということです。
つまり,ベンチマークソフトが異なっていても,「M1XはM1の2倍のグラフィック性能をもつ」という傾向は変わらないということ。
そして,今回のGFXBench5.0でのスコアにおいても,「78.1→170+」と,「2倍」の性能差をキープしています。
これ,グラフィック性能において「M1X = M1×2」という法則は現実的なものとして捉えていいのではないでしょうか?
だとすれば正にM1XはiMac Proと同等のマルチ性能を発揮するようなモンスターチップになるのかもしれません。
14インチと16インチでコア数を変える?
また,今回の記事で興味深いのは,
「14インチと16インチで,搭載するM1Xコア数を変える」
という考え方です。
これには,「なるほど」と思いました。
これまでも,Apple Siliconは冷却性能によって発揮される性能に差が生じやすいことが予想される情報が出ていました。冷却ファンの数や大きさによって性能差が生じるとか…。
だとすれば,筐体サイズに余裕がある16インチに32Coreを搭載し,大型の冷却ファンで熱を抑える…という「違い」を生み出すことができるのかもしれません。
前掲の表のように,コア数の違いによって結構な性能差が出そうです。正直言って16Coreの性能はやや物足りないような気も…。M1に毛が生えた…程度の違いしか見いだせないような予感もします。
性能重視で考えれば,16インチ一択という判断をするユーザーが多そうです。