2022年のスマホ価格は?
世界的なチップ不足は、ついにその供給不足による発売の遅れという次元ではなく、「価格上昇」という次の段階にまで進んで来ました。
先日も、TSMCがSoCチップの価格アップを各企業に伝えた…という情報が流れました。
しかし、戦略的な意味合いから、TSMCはAppleのチップに関しては価格上昇を抑えた形で伝えている…とも言われており、どうも先が読めなくなっているのが現状です。
そんな中…。
2022年のチップ価格を予想した記事が来ています。
やはりiPhoneへの影響は最小限に留まる?
ロー・ミドルクラススマホの価格が上昇する?
まずは上段の記事。
調査会社のCounterpointは、チップ価格の上昇によって実際に2022年にどの程度スマートフォンのコストが上昇するかについて試算を行った
ということです。
これによると、チップ価格は、高性能チップよりも、従来型のチップの方の価格の方が上昇するということ…。
生産量が多く、生産効率のいい高性能チップは価格を抑え、需要の少ない旧来型のチップの価格を上げる…。
まあ、理には適っていると考えます。
これによって生じるのは、
「ローエンドからミドルクラスにあたる、低価格帯のスマホの価格が上昇する」
ということです。
販売台数のシェアで考えたときに、圧倒的に低価格帯の製品が多く、発展途上国等で爆発的にシェアを伸ばしてきた中華勢にとっての影響は非常に大きいものになるでしょう。
Samsungにしても、フラッグシップ機以上にミドルクラス以下の売上が大きいわけですので、少なからず影響か出ることが考えられます。
もしかすると、2022年のスマホ販売台数シェアは、これまでと大きく様変わりする可能性もありますね。
Appleは3%、その他は20%?
次に前掲下段の記事。
中国メディアIT之家が、TSMCは各社に半導体価格を10%〜20%値上げすることを通知したが、Appleへの値上げは3%にとどまると報じた
ということです。
やはり、これまでの噂通りに、TSMCのAppleに対する優遇は現実のものである可能性が高いようですね。
それにしても、「20%」と「3%」とは…。
あからさますぎるような気もします。
しかし、当然ここには理由もある訳で。
記事では、
★Appleからの大量発注がなければ、最先端プロセスに投資し続けられるか不明
★Appleの交渉力は、TSMCより優れている
★半導体価格の10%〜20%の値上げ通知は一般的なもので、実際は各社からの受注数による
とその原因を予想しています。
まあ、TSMCとしては、今後もライバル勢からのリードを保つために、莫大な先行投資を必要とするわけで、これまでのAppleとの間に築いた絶対的な信頼関係をキープしたいと考えるのは当然とも言えましょう。
もちろんこの動きはAppleにとっても大きなアドバンテードとなるわけで、この「3%」程度の価格上昇であれば、iPhone14シリーズの価格を上げなくても済むような戦略を練ることも可能なのではないでしょうか?
他社フラッグシップ機と比較してもお安く感じるiPhone…。
魅力的です!