iPad AirのOLED化が頓挫?
今春、iPad Pro12.9インチにMiniLEDディスプレイが採用され、話題となりました。
個人的には実用上ではそれほど大きな変化を感じられませんでしたので、ちょっと肩透かしを食らった感がありました。
やはり液晶の進化形であるMiniLEDディスプレイでは、OLEDのような落ち着きある描写は難しいと考えます。
もちろん好みの問題もありますが、私は落ち着きを感じるOLEDの描写が好みですし、これまでも主張しているように、大画面であるほど、目への刺激の少ないOLEDの効果が大きいと考えています。
そして…。
最近特に噂になっていたのが、「iPadのOLED化」について。
新iPad Airを皮切りに、近い将来はiPad ProもOLED化される…という情報です。
しかし、今度はその計画が頓挫したのでは…という記事が来ています。
そんなに気ぜわしく動いている事柄なのでしょうか?
MiniLEDディスプレイの位置付けが全て
記事によると、
アナリストのMing-Chi Kuo氏が投資家向けの最新のレポートで、Appleは来年に有機ELディスプレイを搭載した次期「iPad Air」を発売する計画をキャンセルしたようだと報告している
ということです。
その理由として上げられているのが、
「コストや性能が期待にそぐわない為」
という、何とも頼りない内容。
AppleがOLED化を本気で考えていたのかどうかさえ疑われるような書きぶりですね。
それは方向性としての「可能性」であれば、いくらでも検討することはあるでしょう。問題は、今回の件がある程度開発が進んだ「現実性のある話」だったのか否か…ということ。
リークとしてはある程度大きくなっていた内容ですので、昨今のリーク情報の精度低下もあり、考えさせられるものとなっています。
もちろん、本ブログでは、全てのリーク情報を鵜呑みにするということではなく、あくまでも「可能性」の1つとして「楽しもう」というコンセプトで取り上げています。
それができるのが、Appleデバイスだと思っていますので。
しかし、今回のiPadのOLED化に関しては、本ブログでも繰り返し述べてきたように、
「ようやくMiniLEDディスプレイが日の目を見たばかりなのに、すぐさまOLEDに切り替えるのか?」
という、根本的な疑問符がつきまとっています。
Appleとすれば、MiniLEDディスプレイの市場投入までに多くの時間をかけ、莫大な投資をしたはずです。そんな技術を、たった1〜2年で主軸から外すという選択をするとは到底考えられない…というのが私の考えです。
MiniLEDディスプレイをこれまでの通常液晶と入れ替える…というのだったら理解できます。
フラッグシップ系にはOLED、普及機にはMiniLEDディスプレイというヒエラルキーの基、ディスプレイの再構築を図るという考え方です。
もちろん、MiniLEDディスプレイの製造コストが「普及機」として成り立つものであるかは分かりませんし、OLEDの製造コストとの比較も知りませんが、Appleとすれば、その辺りのロードマップはしっかりと頭に入れた上で開発を行っているはずです。
果たして、Appleは「MiniLEDディスプレイ」をどのような位置づけとして捉えているのでしょうね?
Appleのディスプレイに関する基本的な考え方について、発表する機会があってもいいかもしれません。
Apple純正のMac用ディスプレイ開発の噂もありますので、その発表の機会にでも一旦整理してもらえたら、我々ユーザーもありがたいです。
OLED版「iPadPro12.9インチ」「Mac Book」を願う!
個人的には、OLED版「iPadPro12.9インチ」「Mac Book」を心待ちにしています。
そして、将来的には、OLEDの進化版である「MicroLED」の登場に期待です。
こちらはMiniLEDディスプレイ以上に開発が難航しているようですが、これまでのように「Apple Watch → iPhone」という流れで、じわじわと浸透してくれることを願うばかりです。