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AirPods3レビュー②〜音質編 音質アップも、手放しでは喜べないもどかしさは残る〜

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AirPods3、その音質は?

 AirPods3が届き、そのデザイン、フィッティングについては先日お伝えしました。

 大きくなったハウジングが、私にとっては必ずしもいい方向に繋がったわけではない…という皮肉な結果になったわけですが、まあ慣れという部分も大きいでしょうし、うどん部分が短くなったことで取り回しやすくなったことは事実。
 旧モデルのデザインも、実に見事だった…ということなのでしょう。

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 さて、AirPods3で私が最も重要視したいのが「音質」です。
 なんといってもイヤホン本体のハウジングが大きくなり、単純に考えてもその「低音」に大きな変化があることは明らかでしょう。

 さて、この部分で、全モデルを大きく凌駕するほどの結果となったのでしょうか?

 

音質傾向は大きく変わった!

 まず言えるのは、「音質の傾向は大きく変わった」ということです。

 先代の「AirPods2」までは、線が非常に細く、低音の量感が不足していました。その分非常に見通しが良く、モヤモヤした感じが全く残らない透明感のある音が楽しめました。
 私は特に動画の音声を聞く目的で、手放せない存在でした。台詞が非常にすっきりと聴き取れるのです。どんなに音質がいい高級イヤホンでも、台詞の聴き取りでこれまでのAirPodsを越えるものはありませんでした。

 そして「AirPods3」。
 膨らんだハウジングの影響が一聴で分かるほどの大きな変化が乗じました。
 まずもって耳に入ってくるのは「低音」です。これまでは中・高音中心の音作りでしたので、方向性が全く異なるイヤホンのようにも感じます。
 結構下から突き上げてくるかのような重厚な低音で、なにか以前のHomePodの悪目立ちする低音を思い出してしまいました。まあ、あそこまではひどくありませんが…。

 私はデフォルトでは低音が強すぎますので、ミュージックアプリのイコライザで「低音を減らす」にセッティングしました。

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 (低音を減らすと)これでも前モデルよりはかなり低音強めですが、音楽を聴く上でのバランスはなかなかよいです。やはり、前モデルまではあまりにも低音が不足していたのだ…と改めて感じました。

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 また、低音の張り出しとともに、ハウジング拡大の恩恵を感じるのが、音場の広がりです。
 音楽の鳴る空間が段違いに広がり、以前のモデルのような平面的な音ではなくなりました
 私は「空間オーディオ」の音作りにあまり賛成ではないのですが、AirPods3の音は、空間オーディオをOFFにしても、十二分に音の広がりを楽しむことができます。
 この点は秀逸です。

 総じて、「音楽を聴く」ということに限れば、以前のモデルからの非常に大きな進化を感じます。カナルタイプのイヤホンの圧迫感が苦手なノイキャンが必要ないユーザーで、ゆったりとそこそこの聴き疲れしない音質の音楽を聴きたい…という目的であれば、非常に優れたモデルだと思います。

 

台詞の瑞々しさ、聴き取り具合が…

 個人的には、このAirPods3を「音楽試聴目的」では利用しません。
 ゆったりとそこそこの音楽を聴くのであれば、SONYのWF-1000XM4を使いたくなりますし、しっかりと聴くのであれば、「DX300Max+IE900」という最強の組み合わせ以外考えられません。
 スピーカーで聴く場合には、DALIの「Minuet」がありますし…。それぞれの紹介については、過去記事を是非ともご覧ください。

 前述したように、「動画視聴専用」として考えているのですが、ここで問題が…。
 音場の広がりは動画視聴の際にも非常に効果的で、空間オーディオを使用しなくても以前よりも臨場感のある音が楽しめるようなりました。
 また、低音の張り出しが出てきたため、効果音等の迫力も増しました。

 しかし…。
 低音側の音域が張り出してきたために、中・高音側の透明感のようなものがややスポイルされているように感じます。これまで非常クリアに聞こえていた台詞が、ほんの少しだけ濁って聴こえるというか…。

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 低音が豊かになっても、中・高音の聴こえに影響がなければ、諸手を挙げて「万歳」だったのですが、少々もどかしさが残る結果となりました。
 しかし、低音が豊かになったことによる臨場感、音の広がりの恩恵が非常に大きいので、今後はAirPods3を最優先に利用していきたいと思います。
 恐らく高音側の音には慣れていくだろう…という判断です。

 それにしても、Appleがここまで大きく音の傾向をいじってくるとは、ちょっとばかり意外でもありました。
 これまでAirPodsを、音の豊かさが足りないから…という理由で敬遠していた方には、是非ともAirPods3を聴いていただきたい!
 恐らくAirPodsに対する印象が変わるはずです。

 あっ、AirPods Proとは全く傾向が違う音ですが、解像度や空間表現力などにおいて、AirPods3の完全勝利だと考えます。

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