
各局の実験場 深夜枠ドラマが魅力的!
本ブログでは以前から書いていることですが、昨今のゴールデン枠のドラマには「ドキドキ」が無くなりました。
先日は、10〜12月期のゴールデン枠ドラマの展望を記事にしましたが、どうも以前よりも魅力的なものが減ってきたような印象は否めません。
ラブストーリーものは激減、刑事もの・医療もの等の定番ものが乱立、TBSの日曜劇場も時代劇のような勧善懲悪ものばかり…。
視聴率が高いものが内容的に優れている…ということではなく、高齢者が好んでみるようなものが安定して視聴率をとれてしまっていることが、ますます若者の「地上波ドラマ離れ」を加速させているように思えます。
そんな中で俄然元気なのが「深夜枠ドラマ」。
ゴールデン枠ではできないような実験的な内容のものも多く、ベタベタのラブストーリーもこの枠でだったら楽しめます。
予算に余裕がない代わりに、若手の登用も進んでいますし、最近ではこの深夜枠のドラマからお気に入りを見つけるのが楽しみになっています。
「30分」という時間も、気軽に観るのにはちょうどいい面がありますし…。
さて、今期の深夜枠はどうなっているでしょう?
大注目の「じゃない方の彼女」
近年、この「深夜枠」で目立っているのは、テレビ東京とMBSですね。
前クールでは、「お耳に合いましたら」「ただ離婚してないだけ」「ラブファントム」「サレタガワのブルー」と、良作が続きました。
両局ともしっかりとした複数の「深夜ドラマ枠」を保有し、綿密な計画性をもってドラマ制作を行っていることが伝わってきます。
さて、昨今のドラマ界をある意味席巻しているのは「乃木坂46」ですね。
今期のゴールデン枠でも、西野七瀬さん、生駒里奈さん、与田祐希さん、深川麻衣さんが出演。
前記の深夜枠でも伊藤万理華さん、堀未央奈さんが主演。伊藤さんのドラマには、桜井さんも出演しました。
今期の深夜枠では、山下美月さんが主演級、若月佑美さんが助演級と、卒業・現役合わせてとんでもないことになっています。
そんな中で、今期の大注目は、山下美月出演の「じゃない方の彼女」です。

大学のさえない准教授が、とある女学生との出会いで運命が動き出して…という展開です。
あざとさいっぱいの女学生を演じるのが山下美月さん。
TBSドラマ「着飾るには理由があって」では、川口春奈さんの後輩役を演じ、Paravi独占のスピンオフドラマでは主演していました。
「着飾る〜」では、舌っ足らずな話し方、目線の使い方、台詞の間の取り方、大げさな所作等、気になる部分も多かったのですが、今回の「じゃない方の彼女」ではその不自然さが影を潜めており、持ち前のあざとさを前面に、准教授役の濱田岳さんを翻弄しております。
ストーリー的にも、今後どう転ぶか分からないという「不倫コメディー」。
深夜枠にはもったいないような内容となっています。
癖のあるラブストーリーも深夜枠ならでは
癖のあるラブストーリーが楽しめるのも深夜枠ならではといえるでしょう。
結構話数は進んでいますが、「どうせもう逃げられない」は、キュンキュンしたい人にはうってつけかも。

過去に傷をもつデザイナーが、純真な心で前向きに進む女性と出会い、再起する…というストーリーです。
ベタ中のベタなのですが、ヒロインのありえないほどのまっすぐさが、逆に心を震わせます。杉咲花さん主演の「恋です」にも似た感覚を味わえますよ。
また、「つまり好きって言いたいんだけど、」では、大原櫻子さんの魅力を味わえます。

ひょんなことから芸能事務所のマネージャーになったヒロインが担当するのは、いたずら好きだった小学生時代の同級生で…。
「カノジョは嘘を愛しすぎてる」でヒロインに抜擢された大原櫻子さん。もちろん本業はシンガーソングライターなのですが、演技力には定評があります。
ただ、作品には恵まれていないな…とも感じるわけですが、本作もストーリー、演出的にはじりじりする部分もあります。
万能型…といえる役者さんではないかもしれませんが、それだけに「もっとはまる役」で躍動する大原さんを観てみたい…という気持ちも高まります。
この他にも多様なジャンルのドラマが多くありますし、所謂通常の「春・夏・秋・冬」というクール以外の日程で新ドラマが始まったりするのもこのタイプのドラマの特徴です。
テレビ東京、MBSの他に、ABCでもおもしろいドラマ製作が行われています。
皆さんのお気に入りを見つけてみてはいかがでしょうか?
