「M2」は5nmプロセス? 4nmプロセス?
先日、時期MacBook Airに搭載されると噂のApple「M2」チップに関し、
「現行同様の5nmプロセスルールに寄って製造される」
という記事をご紹介しました。
これに伴い、性能アップも「10〜20%」程度に留まるのでは…ということで、M2は3nmで製造されるであろう「M3?」までの「繋ぎ」になるのか?…と考えました。
iPhone用のAチップを源流として製造するであろうMチップ系ですが、iPhoneが毎年リニューアルし、その都度チップがアップデートするのに対し、これまでのMacは1年半〜2年ほどの間隔でリニューアルしてきました。
当然、製造プロセスに「ズレ」が生じるわけで…。
M2がこの「ズレ」に期間に当てはまり、「5nm」プロセスを引きずった「繋ぎ」のチップになる…という読みができたわけです。
まあ、M1が非常に優秀なチップだったこともあり、それもやむなし…と考えていたところに、新しい情報が入ってきました。
なんと、M2は4nmプロセスルールに進化するというのです!
M2の開発はすでに完了している?
記事によると、
中国メディアIT之家が、Appleは新しいAppleシリコン「M2シリーズ」の開発を完了、同チップはA16チップとともにTSMCの4nmプロセスで製造されると報じました。
ということです。
まずもって驚くのは、M2の開発がすでに「完了」しているということです。
しかし、冷静に考えれば、M1 Pro/Maxの性能情報も半年以上前から漏れてきていました。ということは、実機投入のかなり以前にはチップ開発が終了している…ということに他なりません。
「2022半ば〜後半」と言われている新型MacBook Airの発売時期を考えると、そろそろ開発段階をクリアしていても何ら不思議ではないでしょう(Airの登場時期予測が、次第に後ろ倒しになっているのは気になりますが…)。
もし本当に「4nmプロセス」で製造されるとなると、当然それは次期iPhoneに搭載されるであろう「A16Bionic」をベースとしたチップになるでしょう。
そうであれば、M2を「繋ぎ」とは捉えられなくなるかもしれません。
この記事で更に注目なのは、
「MacおよびiPad Pro用のMシリーズチップの更新は、iPhoneおよびiPad用Aシリーズチップと異なり、18カ月ごとになるようだ」
という部分です。
この情報は非常に重要ですね。
本当だとすれば、iPhone用Aチップの3年の進化のうち、どこかの1年分は「飛ばして」Mチップを製造するということか?
以下のようなM系の今後のロードマップも掲載されており、非常に興味深いものとなっています。
気になる「iPhone14」の噂
私はこの情報を見て、iPhone14に関する噂を思い出しました。
それは、以前ご紹介したこの記事。
内容は、iPhone14シリーズにおいては、
「Pro2機種には"A16Bionic"が搭載されるが、無印2機種には、A15が据え置かれる」
というものでした。
記事には、これまで「無印」にもAppleの最強チップが搭載されることがiPhoneの強みであったはずだから、それはないのでは…と書きました。
しかし…。
もしMac搭載のMチップが「1年半」という発表サイクルで行くのであれば、iPhoneのAチップにもその余波が来てもおかしくはない…と考えます。
先行するチップと留め置くチップを明確に分けて搭載し、Macと比較してiPhone側のチップ進歩だけが一人歩きすることが無いように調整する…。
共通のチップ構成をもって製造されるであろう今後のAチップ、Mチップであれば、今回の「1年半」というMac側のチップ更新が、Aチップのリリースに影響を及ぼすということもあり得るのかもしれません。
これまでは非常に分かりやすかった、Appleのチップ進化。
今後どのように整理していくのかという点についても、来年、再来年あたりは注目されることになりそうです。