Appleの勢いは衰えていなかった
初代「AirPods」は魔法でした。
「うどん」と揶揄されたデザイン性はさておき、「完全ワイヤセレス」という形態を一気に浸透させました。iPhoneのイヤホン端子を取り除く…というAppleの戦略は、当時は批判も呼びましたが、今となっては「デフォルト」となりました。
音楽試聴に関しては、ゴリゴリと音質を求めるのであれば「専用DAP+有線イヤホン」、それなりに楽しむのであれば「スマホ+完全ワイヤセレスノイキャンイヤホン」という形態が決定的なものとして定着してきました。
私も、「iBasso DX300MAX + センハイザーIE900」と「iPhone13 Pro + SONY WF-1000XMA」という組み合わせで軽重を付けながら使用していますし、単純にノイキャンを重視する場合には「iPhone13 Pro + AirPods Pro」を選択します。
これに、屋内でリラックスして聴きたい(動画視聴時も)ときの「iPhone13 Pro(iPad)+AirPods3」という組み合わせも含めると、実に多様なシチュエーションを考えて使用してるんだな…と、自分ながらそのこだわりに感心したりします(笑)。
一般の方々はイヤホン・ヘッドホンに対してどのような考えをもっているのか…。
この度、アメリカのヘッドホン市場シェアに関する記事が来ています。
やはり、Apple強し!
音質にこだわりが少ないのであれば、Apple安泰!
記事によると、
Statistaの国際消費者調査によれば、Appleおよび同社のサブブランドBeatsの米国ヘッドホン市場でのシェアが49.7%と、ほぼ半数を占めていることが明らかになった
ということです。
その結果が以下のグラフ。
「Beats」もApple傘下であることを考えると、実に半数がApple関連デバイスを使用しているという驚愕の事実!
最近の「JBL」は実に素晴らしい音質の完全ワイヤセレスイヤホンを製造していますが、Apple製品、BOSE製品に関しては、音質面で言えばボワボワの「アメリカンサウンド」という印象が強いです。Samsung、LG社製がランキング入りしていることを考えても、アメリカのユーザーは音質をそれほど重視してるとは考えがたいものがあります。
では日本はどうか?
BCNの調査による2021年11月のデータが以下の表。
アップル対ソニーの戦い再び、完全ワイヤレスイヤホンで火花(BCN) - Yahoo!ニュース
さながら「Apple VS SONY」という様相ですが、それでもApple製品の強さが際立っています。
ここでも、ゼンハイザー、SHURE等の定評のあるオーディオメーカーの名前は登場しませんし、Technics、Victor等の2021年に高音質で名をとどろかせた製品もラインナップされていません。
私のように音質を追求して…という考え方をする層はやはりごく少数なのだ…ということがよく分かります。
大抵は、予算を決め、その中での使い勝手を最優先させる…ということなのでしょう。
ということは…。
音質面で大きな課題を引きずるAppleデバイスですが、世の中の「音質を最優先される層はごく少数」という考え方で行くと、
「今後も安泰」
ということになるでしょう。
少なくとも、iPhoneの人気が激落ちしない限り、現在の傾向は続いていくはずです。
一時期は、他メーカーの追い上げによってシェア低下が心配されていたわけですが、どうやら今回の数値あたりで下げ止まり、イヤホン・ヘッドホンの世界でも強みを発揮していくことになりそうです。