Canon RFレンズが4月7日より価格改定で値上がりへ
スマホのカメラ性能が飛躍的に向上し、カメラ離れが止まりません。
これまでは低価格一眼を購入して我が子を撮影していたような層が一気に離れてしまっているのは明白です。
何せスマホであれば写真だけでなくビデオもいとも簡単に撮影できてしまいます。一眼カメラの動画撮影も以前に比べるとかなり浸透はしてきましたが、それでもマニアックな行動であることには変わりありません。
どう考えても一眼カメラの分が悪いわけです。
利益を上げなくてはならないカメラ業界としては、より高級志向にスタイルを変えていくことになりますが、そうなると若い世代がおいそれと購入できる価格では無くなります。
そしてますます若年層のカメラ離れが進む…という正に悪循環に陥りつつあるのが現状だと私は捉えています。
Canonで考えると、NikonやSONYに比べると以前「一眼レフ」で頑張っているようですが、ミラーレスは高級機がメインの展開。そして、Canon自身がミラーレスを今後の中心に据えているのは明らかです。
加えて新しいRFレンズはEFに比べて非常に高額です。よっぽど覚悟を決めないとLレンズなどは購入できない…という流れが定着してしまっていますね。
そんな苦しい中、Canonも背に腹はかえられないようで…。
ただでさえ割高感が強いRFレンズが値上がりすることになりました。
もはや先細りの未来しか見えません。
リンク
「10数%」の値上げ… 痛い!
3/9付けで、4/7からの値上げが予告されています。
各レンズの新価格は以下のように…。「10数%」の値上げになるようです。
マップカメラ、ヨドバシ等では実際の販売価格は10%引き、あるいは10%のポイント付きで販売されるのでしょうが、それにしてもそうそうたる価格が並びます。
Lレンズは軒並み30万円超え…。
非Lの単焦点レンズも気軽に買える値段では無くなってしまいました。
カメラ業界は現在、重い雰囲気に飲み込まれようとしています。
まずもってベースにはスマホ出現による需要の減退…という最大の要因があります。
それに加えてコロナ禍による部品不足、生産の遅れが重なり、慢性的な供給不足にあえいでいます。
「欲しいときに買えない」
というのはこの手の商品にとっては非常に痛いのです。
「買えないのだったら他のメーカー」
「一眼はもうやめた」
という流れにもなりますし、せっかくの新商品販売のきっかけを失うことにも繋がります。
一部のマニアは、「いくら待っても、いくら高額でも欲しい…」となるでしょうが、それに頼っていては限界が訪れることは明白です。
また、最近のロシアによるウクライナ侵攻で、世界中の不安要素が一気に高まってきました。
原油・その他の原材料の流通、円安傾向等がコロナ禍に重なり、製造メーカーとしては利益確保に躍起にならざるを得ない状況が続きます。
数十年後…。
高額にシフトしたカメラ業界を支える一般ユーザーはどれほど残っているのでしょう?
私のような世代が抜けたら、
「お金を掛けてもいいので、いい機材でよりよい画質の写真を撮りたい」
と考える人はいなくなってしまうのでは…と本気で考えるのです。
長らく世界をリードしてきた日本の「一眼カメラ」の業界。
その業界そのものが消滅することだってあり得るのでは?
ただただ心配です。