Appleの今後の業績は不透明?
ここ数年のPC業界は、コロナ禍による「特需」と半導体不足による「供給不足」という相反する世界的な動きを経験してきました。
「特需」に関しては、「どのPCも売れた」という状況はすでに収まり、殆どのPCメーカーで最近は販売台数を減らしている中、Appleは相変わらず「8%」という高水準で売上を伸ばしている…という記事もありました。
他社製に対してかなり高額なMacがこれ程堅調である裏側には、「Apple」というブランド力と高品質戦略があることは間違いがないでしょう。
さて、そんなAppleの売上ですが、「最高業績」と「出荷停滞」という相反する現象が起きているようです。
先行きは不透明です。
第2四半期は売上減?
まずもって、
Appleは現地時間4月28日、2022年度第2四半期(2022年1月〜3月)の業績を発表した。Macシリーズの好調により、同四半期としては過去最高の売上高を記録している
ということ。
iPhone13シリーズが非常に好調であるとともに、M1 Pro/Max搭載のMacBook Proの支持が絶大。
iPadが減少しているのは、後述する供給不足による影響でしょうが、ウエラブル・サービス関連も非常に好調で、「脱ハード」が順調に進んでいるようです。
しかし、下段の記事では「供給不足」を報じています。
Appleは現地時間4月28日の2022年度第2四半期(2022年1月〜3月)の業績発表において、中国で行われているロックダウンによる半導体不足のため、製品の供給に影響が生じており、需要に応じられていないと説明した
ということです。
ついにAppleが正式な場で供給不足を認めました。
現状、ネット上では、
「4月上旬お届け予定の24インチiMacが6月お届けに変更された…」
等の声が飛び交っています。
当初は、「上海ロックダウンによる搬送の停滞」という話題が中心でした。生産工場で生産が終了した製品がヤマト運輸に引き渡されるものの、そのまましばらく上海で放置される…という現象。
しかし、今回のAppleの発表はそれよりも一歩進んで「ロックダウンによる半導体不足による停滞」としていますので、半導体生産工場が稼働しないための供給不足…にまで問題が波及しているということになります。
先ほどのiMacの例でいうと、「4月→6月」ということで、Appleとしては少なくても「2ヶ月」の遅れを見込んでいる…ということでしょうか?
クックCEOは、
「第2四半期の業績にも影響が及ぶ」
としていますので、結構深刻な事態なのかもしれません。
Appleはここまで、この手のトラブルには非常にうまく対応してきたのですが、さすがに今回は限界を超えた…ということなのかな?
日本では「円安」の影響が…
現在、日本では非常に急速な円安が続いています。
終わりが見えません。
そして、様々な業界でかなりの値上げが行われていますが、その影響か、日本でのApple製品の売上げが減少してしまいました。
嫌な予感しかしませんね。
恐らく、近いうちにAppleも価格改定を行うと思います。
かなりの価格アップを仕掛けてくるのでは?
世界的な情勢でただでさえデバイスの価格上昇の恐れがある中、これに為替の影響での値上げが絡んでくると、一気に高額なデバイスの売上げに影響が出ることが考えられます。
これまでであれば日本でAppleデバイスの販売が落ち込む…なんてあまり考えられないことでした。欧米では売り上げが好調なわけですので、今後ますます円安の影響力が増し、
「日本の1人負け」
の状態に陥るような危険性も…。
2022年後半は、「供給」の面でも、「価格」の面でも、
「欲しくても買えない時代」
になるのかもしれません。