「Galaxy Tab S8+」は使い込むほどにiPadの優秀さが見えてくる?
Samsung待望のタブレット「Galaxy Tab S8+」が発売され、その実態が明らかになり始めています。
YouTubeのファーストインプレッション動画では、
「iPadを置き換える存在になるかも…」
「PCライクに使えるかも…」
という可能性の大きさが語られる内容のレビューが目立ちました。
そもそも、「有機EL」「動画に適した画面縦横比」「優秀なSペン」「マルチウインドウを利用できるDeXモード」等、iPadを凌駕する可能性を秘めていることは知っていましたので、SoCチップの性能差では劣るものの、その使い勝手を考慮すればiPadの立場を脅かす存在になるのでは…と考えていたところです。
しかし…。
初期レビューから一転…。
ある程度の期間使用してみると、
「現状、iPadを置き換える存在にはなり得ない」
「詰めの甘さから、継続の使用は困難」
というような、非常に手厳しいレビューへと変容してしまっていました。
使い込むほどにiPadの優秀さが見えてくる…ということのようです。
致命的な「甘さ」が見えてくる「Galaxy Tab S8+」
このような、意見の「転換」が見られるのは以下の動画。
掘口さんにしても平岡さんにしてもこの手のレビューに関しては非常に信頼のおける方です。また、各ガジェットの欠点に関しては非常に慎重な物言いをされることで知られています。
しかし、「Galaxy Tab S8+」に関しては同様の点に関して結構厳しめな言い方でのレビューをされていますので、動画内でマイナス評価された部分に関しては、快適に使用するにはかなり厳しいのでは…と予想します。
お二方の不満とする点で共通するのは以下の点。
①アプリの最適化問題
②DeXモードの限界
③トラックパッド(専用キーボード)性能
④OSの限界
という部分ですね。
特に「①②」に関してはかなり致命的なようです。
AndroidOSそのものがあくまでもスマホ用であり、未だタブレット用OSを意識されていない…ということが根底にあるのでしょうが、スマホ用アプリをただ単純に拡大表示されるアプリが殆どだということ。
更に、中には通常の使用ができないほどの機能的な問題を抱えてしまっているアプリもあるようです。
また、最大の売りとも言える「DeXモード」。
マルチタスクに関してはiPadも限界を抱えており、現状ではSplitViewなどの機能を利用して「2画面分割表示」されるのが精一杯です。
しかし「DeXモード」では各アプリをウインドウ表示できるというメリットがありますね。
ところが、「アプリ間でドラッグ&ドロップができない」等の致命的な欠陥があるようで、あくまでも「マルチ表示」という扱いのようです。
iPadではデータのやり取りが当たり前のようにできますので、この部分の不満はかなり大きいかも…。
iPadの独壇場はしばらく続く?
今後、「Android L」というタブレット用OSの登場があるようですが、こうなるとやはりiPadと比較してしまいます。
Appleは、「iOS」「iPadOS」「macOS」と、各デバイスの特徴を最大限に活かす専用OSを自社開発しています。
また、それぞれのOSが孤立しているのでは無く、「連携」が強力なのもAppleの特徴。
新しいところでは、iPadとMac間の「ユニバーサルコントロール」が上げられるでしょう。
MacとiPadを共通のマウス・キーボードで制御できる…。
あくまでもそれぞれのデバイスのよさを生かしながら、連携に特化していくというこの考え方は、ハードとソフトウエアレベルを同時に開発しているAppleにしかできないことだと思われます。
以前はAndroidのタブレットが頑張っていた時期もありましたが、最近はiPadの一強体制が続いています。
チップの性能も強力ですし、アプリの最適化や種類も問題なし。
これに加えてiPhoneやMacとの連携も年々強化され続けて行くのですから、正直Android勢がiPadの牙城を崩すのはたやすくないと思われます。
MacにおけるMチップに代表されるように、ここ最近のAppleの「独自路線の強化」は非常に高評価を得ていますし、それに伴ってAppleの勢いが増している感を受けます。
iPhoneだけではないAppleの強み、凄み…。
業界の中でのAppleの地位がどのように動いていくのか、非常に楽しみなところです。