半導体不足の深刻さは予想超える?
コロナによる上海のロックダウンにより、特にMacの製造・配送に甚大な影響が出ていました。
「お届け予定日が勝手に変更になり、いつ届くか分からない…」
という状況も報告されていましたが、この度、上海の状況が改善されたというニュースが入ってきました。
この記事では、
「MacBook Proの唯一のサプライヤーであるQuantaの上海工場の可動が再開された」
ということが報じられていますので、現在「6月末」となっているMacBook Proの納期が短縮されるかもしれませんね。
それにしても昨年に発売された機種が、未だに2ヶ月近く待たないと手に入らないなんて異常事態です。
その他のMacやiPadの情報はありませんでしたが、中国由来の問題に関しては順調に改善してくれることを願わずにはいられません。
そんな中…。
これとは逆にお先真っ暗な情報も…。
今後の半導体不足は、以前の予想を超える見通しの悪さになりそうです。
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負の連鎖が止まらない
記事によると、
世界的に続く半導体不足の影響により、チップを製造するための機器に必要なチップも不足しており、影響が長期化することが懸念されている、とThe Wall Street Journalが報じている。Appleは、半導体不足の影響により3カ月間で最大1兆円の損失が出る可能性があると発表していた
ということです。
先日、Appleの第1四半期の業績発表の中で、クックCEOが「来期は業績が下がるかも…」と述べたことを紹介しました。これまでの中国の状況を考えると致し方ないところでしょう。Appleにしても、売りたくても商品が造れない…というわけですので。
問題は、それが「長期化する」という見立てです。
昨年の予想では、「半導体不足のピークは脱し、2022年中には回復する」という見立てが殆どでした。
しかし、現実はやはり中国次第…。世界的なコロナ感染が高止まりしたままで経済も動かそうとしている中、今回も中国の「ゼロコロナ政策」が情勢を左右しました。
これまで製造を中国に集中させた付けが回ってきた格好です。
コスト面からの「脱中国」が語られ始めた矢先のコロナで、現在はもはやどうしようもない…といった感じですね。
また、この記事で気になるのは、単純な半導体の不足だけではなく「製造装置に使用するチップの供給が滞っている」ということ。
つまり、
「半導体を製造する機械をつくるための半導体も不足している」
ということです。
卵が先か…という流れに、笑うに笑えない展開です。
2023年〜2024年も続く?
そして、
「半導体業界各社の役員たちの多くが、半導体不足による影響は2023年か2024年、あるいはそれ以降も続くだろうと予想している」
とのこと。
はっきりいって「最悪」の展開です。
以前にも話題にしましたが、これまでの「欲しいときが買い時」という概念は今回の情勢下では通用しなくなっていますね。
まさに、
「欲しければ商品発表時にすぐ買え!」
というのが現時点での正解なのかもしれません。
あるいは、新品にこだわらず、整備済製品が出たらすかさずポチる…とか。
Appleにとっては、Apple Siliconへの切り替えが終わり、第2世代を世に問おうとする非常に重要な時期です。供給が滞って正当な評価を受けられない…ということだけは避けたいものです。