MacとiPadをトータルで見たら…
Appleの2022年第1四半期業績が好調であるとともに、コロナ禍におけるPC特需が収まっている中でのMac人気が続いている…ということが報じられました。
M1チップ搭載Macが発表されて以降、懸念されていた「Mac離れ」が起きるどこか、Macの性能や製品としての立ち位置が見直された結果だと考えます。
その証拠に、直近のMac購入者の半数が「初Mac」ユーザーである…という情報もありました。今、Macはその歴史上最大のチャンスの時迎えていると思います。
加えて、最近はiPadの人気も再浮上しています。
数年前まではAndroidタブレットの地位向上とiPadそのものの魅力低下で、Appleの他のデバイスに比べて「お荷物」と見えるほどの低迷期にありましたが、最近はその勢いを増している感を受けます。
その要因としては、まず第一に「iPadOS」の進化に伴ってMacと連動して動作する独特の機能が増え、唯一無二の可能性を感じさせられるタブレットに進化した…ということが挙げられるでしょう。
これに関しては、OSとハードの両方を製造しているAppleの強みが最大限に活かされていると言えるでしょう。
そんな中…。
「Mac + iPad」=「世界最高」…という記事が来ています。
PC・タブレット世界出荷台数シェアでトップ
記事によると、
調査会社Canalysが、2022年第1四半期(2022年1月〜3月)における、PC(タブレットを含む)世界全体の出荷台数を発表した。市場全体では前年同期比2.9%の減少となったが、Apple(Mac、iPad)の出荷台数は1.1%増加してメーカー別シェアで首位に立っている。
ということです。
以下がタブレットを含むPCとタブレットのみの出荷台数シェア。
何と、タブレットを含めるとあのLenovoを凌駕する結果に!
LenovoとHPがコロナ特需が終わって大幅にシェアを減らしている中で、Appleの踏ん張りとDELLの強さが光る結果になっていますね。
しかし、そのカラクリとしては、Appleの総出荷台数からタブレット(iPad)の分を差し引くと、純然たるPCシェアとしてはまだまだ…ということになるわけですが。
そもそも、今回の「PCとタブレットを合算して考える」という手法に、どのようなメリットがあるのでしょうか?
疑問に感じてしまう部分ではあります。
トータルで考えることのできるApple
しかし、この「トータルで考える」という手法に最も適している企業こそAppleでしょう。
今回の調査の上位に位置しているメーカーは、その殆どが「PCメーカー」といえます。
つまり、Lenovo、HP、DELLはPC製造の専門職であり、スマホ、タブレット、Mac、ウエラブルデバイス、サービス事業のどれも大規模に展開するAppleとではその根本的な体質が異なるわけです。
だからこそ、今回のように「PC+タブレット」という「合わせ技」になるとAppleの強みが最大限に活かされて当然です。
この部分にこそ、他のメーカーが絶対に真似のできないAppleの強みがあると言えましょう。
実にうまいやり口構築したものです。
Appleの「戦略性」の高さには舌を巻くばかりです。