おやっ? A16Bionicは「5nm」のまま?
6月に入りました。
9月に予定されているであろう新型iPhoneの発売に向け、部品量産の噂がすでに立っていますね。
これまでiPhone13シリーズのチップに関しては、
「Proが"A16Bionic"、無印が"A15Bionic"」
と噂されてきました。
また、「A16Bionic」に関しては、「4nmプロセスルール」での製造とする説が有力視されてきました。
一時は「3nm」という説も流れましたが、製造工場の準備などを勘案すると、従来通りの「4nm」が妥当かな…と私も考えます。
しかし…。
ここに来て、トーンダウンする記事が来ています。
A16Bionicは「5nm」?
マイナーアップデートでお茶を濁す?
記事によると、
リーカーのShrimpApplePro氏(@VNchocoTaco)が、iPhone14 Proシリーズに搭載されるA16 BionicはTSMCの5nmプロセス、新型MacBook Airが搭載する可能性がある「M2」は3nmプロセスで製造されるとの予想を、Twitterに投稿した
ということです。
iPhone14に関してはなかなか衝撃的な情報です。
これでまでの「無印はA15据え置き」もなかなかの違和感でしたが、A16の高精細化が進まない…という今回の情報もAppleの足踏みを感じさせるものです。
記事には、
「CPUとGPUの性能が向上し、RAMはLPDDR5を採用する」
とありますので、当然無印に搭載される従来のA15との性能差は担保するのでしょうが、「iPhoneの進化」を考えるとお粗末なアップデート感は否めません。
恐らく…。
この情報が正しいと仮定すれば、Appleは「4nm」の技術はすっ飛ばし、来年のiPhone15 Proに搭載されるであろうA17Bionicには「3nm」のチップを搭載してくるのでしょう。
まあそもそも4nmプロセスルール自体がマイナーアップデートという位置づけで、3nmが「本命」といわれていましたので、お茶濁し感があることには変わりない…というところでしょうか?
MacがiPhoneの先を行く違和感
もうひとつ気になるのは、
「Macに搭載されるM2が"3nm"で来る」
ということ。
これまでの認識でいえば、
「iPhoneに搭載されたチップをベースにMac用チップが製造される」
ということでしたが、もし3nmのM2が先行で搭載されるようであれば、この考え方は通用しないことになります。
そもそも、iPhoneは1年ごと、Macは今後1年半ごとに改訂される…という見通しに関する情報を以前お伝えしました。
この記事内では、iPhoneとMacのリニューアルまでの「半年」という期間のずれをどのように埋めていくのか…という疑問について書きました。
しかし、もし今回の情報のように「Mac用チップが内部構造的に先行して開発されることもある」ということであれば簡単にその疑問が解決することになります。
つまり、「iPhone用チップ先行の年→Mac用チップ先行の年→・・・」というように、デバイスの優先順位を付けることなくあくまでもチップ優先で開発していけばいい…という考え方です。
これまで私は、
「あくまでもAppleの命綱はiPhone…」
という考え方にとらわれていましたが、Apple Siliconが内部構造を共有していることを考えれば、必ずしもAチップを先に登場させなければならない…ということはないわけです。
まあ、それでもMacがiPhoneの先を行く…ということには違和感がないわけではありません。
Appleが本当にこのような思い切ったチップ展開を行うのか?
今後の展開が見ものですね。