Macの値上がりは悪夢の始まり?
先日は、WWDC2022の大きな成果として、M2搭載MacBook Airが発表になったことを取り上げました。
まずもって、Apple Siliconが問題無く第2世代へとバトンタッチされたことに安堵しています。
しかし…。
今回のWWDCで私が最も衝撃を受けたのは、それまで楽しみにしていたM2ではなく「Macの値上げ」でした。
もちろん、これまで経緯を考えると「値上げやむなし」とも考えはいましたが、想像以上の値上がりに驚いた次第です。
MacBook Airでさえ「高級機」に
そもそもIntel MacからAppleSilicon Macへの移行に際して期待された内容の中に、「価格低下」が含まれていました。
「以前よりも性能が向上し、かつ価格が下がる」
ということに期待が寄せられていたわけです。
実質、M1のMacBook Airは「999」ドルという値付け。
日本でも期待された「10万円切り」は実現しなかったものの、「M1のコスパが半端ない」ということで相当盛り上がりました。
しかし、M2のMacBook Airは「1,199ドル」です。
「円安」云々の前に、そもそもの最低価格が「200ドル」もアップしているのです。
半導体不足や各種コストアップという事情は分かりますが、それにしても…という額。
MacBook Airのもっている「低価格Mac」という位置付けさえ怪しくなってしまいます。
その他のMacも以下のようにこぞって値上げされました。
MacBook Airの「200ドル」の値上げは最下位機種の場合であり、当然カスタマイズした部品が高くなればなるほど更に値上げ幅が上がってしまう…というのが現実。
高額な組み合わせでは10万円以上値上がりする場合があります。
特に売れ線の「MacBook Pro14/16インチ」の値上げ幅はベースモデルにおいても際立っていますね。
そして、その「値上げ」の現実をまざまざと感じさせるのが、継続販売となる旧M1搭載MacBook Airまでもが約2万円ほど値上がりしてしまっている…という現実です。
いやいや、せめて新機種で出てきて継続販売する場合であれば、価格は下げないと!
もはやMacBook Airといえど「普及機」とは言えない価格帯に入りました。
ハイパフォーマンスMacは、ますます購入に向けての壁が高くなってしまったのは間違いないでしょう。
恐らく今後はiPhone、iPadも…
そして…。
恐らくは今回のMacの値上げは「序章」に過ぎません。
iPhone、iPad、Apple Watchの新型が発表されたタイミングで、これらの機種のも価格改定が来ることは間違いないでしょう。
Macの状況で考えると、新型はもちろん、旧機種で継続販売するものについても値上げしてくることになります。
Macだけでなく、これらの機種にも言えるのは、
「機種代金そのものが上がることはもちろん、日本においては為替の影響をもろに受け、大幅な価格上昇が確実視される」
という点です。
日本はもちろん、これまでは全世界的に好調な売上げを計上してたAppleデバイス。
大幅な値上がりをはねのけることができるでしょうか?
私はかなり厳しいと考えます。
これ程値上がりしてはユーザーもさすがに警戒するでしょうし、iPhone離れ、Mac離れを誘発してしまうこともあり得るかと…。
特にスマホにおいては、iPhone以外の機種の売上不調ぶりが度々報道されている時期。
iPhone14シリーズにおいてはiPhone13並の出荷数を計画しているというAppleですが、果たしてそんなにうまく行くものでしょうか?