Appleの5Gモデム開発は頓挫?
AppleとQualcommと言えば、数年前の法廷闘争を思い出します。
Qualcommのライセンス料等の高額さに異を唱えたAppleでしたが、Intelが5Gモデムの製造を行わないことになり、訴訟はAppleの惨敗…という結果で幕を一気に閉じました。
互いが訴訟を繰り返す泥沼状態だったのですが、Appleも背に腹はかえられなかったというとこでしょう。
以後、AppleはIntelの5G部門を買収し、「純正モデム」を開発しているとされてきました。
iPhoneへの純正モデム搭載も間近…と見られていたのですが、ここに来て再度急転直下の話題が来ています。
Apple純正のモデム開発、頓挫?
衝撃! Appleの5Gモデム開発は頓挫?〜Qualcommの大勝利か?〜
#Apple #5Gモデム #Qualcomm
https://www.oyazi.site/entry/2022/07/01/070000
Qualcommに追いつけない
記事によると、
Appleは以前より、社内でiPhone用5Gモデムチップを開発しているといわれているが、その計画は失敗に終わりそうだと、TF International Securitiesのアナリスト、ミンチー・クオ氏がTwitterに投稿した
ということです。
クオ氏の予想では、当初Appleとしては、2023年発売のiPhone15シリーズの5Gモデムとして、「Apple純正80%、Qualcomm20%」を予定していたということです。
一部低価格モデルのみにQualcommモデムを…と考えていたのでしょうか?
しかし、それが急転。
なんと、「Qualcomm100%」になるというのです。
どうやら、せっかく買収したIntelのモデム事業が成果を出せていない…ということのようです。
いや〜、これは結構衝撃的ですね。
素人考えでは、Appleの開発技術は恐ろしく高い…という思い込みがあり、5Gモデムに関しても何の問題も無く自前に移行できる…と考えておりました。
しかし、どうやらこの通信部門は相当に奥が深い分野のようです。Appleをしてもうまくいかない…ということが、この分野でQualcommが絶対的な力を有している…とういうことの証明のようにも感じられます。
どうやらApple純正モデムの開発自体は継続し、後々登場するのではないか…ということですが、Qualcommが現時点で当たり前に供給している技術に数年後に追いついても、Qualcommに追いつくことは永久にできない負のループに陥ってしまいそうです。
「通信」は独特の世界?
「通信」って、やはり独特な世界なのでしょうね。
現状、殆どの端末が何らかの通信を行い、他のデバイス等と繋がることで、現在の生活が成り立っています。
4G/5Gだけではなく、例えば今が旬の「完全ワイヤレスイヤホン・ヘッドホン」であればBluetoothでの接続ですね。
思えば、AppleはこれまでAAC。ALACという独自コーデックを使用してきましたが、これが汎用性の面で相当に足を引っ張ってきたことは事実です。
Android機等ではこれまでもaptX等の高音質コーデックに対応しており、Appleは音質の面で苦しい思いをしてきたのですが、このaptXはQualcommが提供するもの。
イヤホン・ヘッドホンに埋め込まれているワイヤレスチップもQualcomm社製が非常に多いのが現実。
思えば、Appleは伏魔殿に侵入しようとしていたのかもしれません。
さて、Appleの独自モデム開発に明るい未来は待っているのか?
それとも、開発そのものが完全に頓挫することも考えられるのか?
この数年間の動きに注目ですね。