次期「3nmチップ」の行方は?
近年のAppleの好調な業績は、ある意味TSMCとの二人三脚いである…といっても過言ではないでしょう。
まずもってM1チップでPCの常識を変え、SoCチップの可能性の高さを証明しました。
それ以降も「M1 Pro/Max」「M1 Ultra」「M2」と、登場するチップがもれなく注目されることになっているのは周知の事実です。
現在のM系は「5nmプロセス」で、A16Bionicは「4nmプロセス」で製造されています。
ただし、A16BionicのN4Pは5nmの改良版という位置付けであり、アーキテクチャ的に大きく飛躍するのは、時期iPhone15 Proに採用されると噂の「3nm」であるとされています。
そんな「次世代チップ」登場を目前に控え、少しばかり気になる情報が入ってきました。
TSMCとApple、揉めてるの?
TSMCとAppleの「3nm価格協議」の着地点が気になる!
記事によると、
TSMCが2023年に6%の値上げを要求しているのに対し、Appleがそれを拒否していると台湾メディア経済日報が報じている
ということです。
この「2023年」に製造されそうなのが「3nmプロセスルール」のチップであることは間違いないでしょう。
そしてそれは「iPhone15 Pro」に搭載されるはずの「A17Bionic」となります。
この「却下」ですが、果たして通るものなのでしょうか?
設計はするが製造を行わない…というスタイルで今日の地位を築いたAppleですが、その商法は部品調達ができなくなれば「即終了」を意味するものでもあます。
最も気になるのは、
「AppleとTSMCのパワーバランス」
です。
「値上げ拒否」がまかり通るくらいにAppleの立場が強いのでしょうか?
素人考えでは、今日の世界的な各種部品の供給不足を考えると、TSMC側の意見が通りそうなものでは…と考えてしまうのですが…。
チップの性能で売っているアップルからしてみれば、技術的な面で「TSMCの替え」は効かないのでは?
記事内では、「結局は値上げになるのでは?」という意見と「TSMC側が要請を取り下げざるを得ないだろう」という異なった見解の主張を取り上げています。
果たしてどうなる?
値上げということになれば、即「iPhone15シリーズの値上げ」に繫がるはず。
Appleとすれば毎年の値上げは避けたいと考えるはずですが、どうなるでしょう?
3nmプロセスの稼働率の違和感
もうひとつ気になるのは、
来年のTSMCの3ナノメートル(nm)プロセス製造ラインの稼働率は50%に達しない可能性がある
という部分です。
本来であれば、iPhone15 Proや、Mac用Mチップへの3nmプロセスルール採用も考えられる次期のはず。
その製造ラインが動かないということは、3nm搭載デバイスの立ち上がりが遅くなる…ということなのでしょうか?
まあ、「iPhone15 Pro」への搭載は決定として、問題はMacですね。
これまでの主張通りは、私は、
「M2シリーズは全て5nmプロセスルールで製造される」
と考えています。同一シリーズは同じアーキテクチャを利用して成り立つはずですので。
そうなると、3nmを採用した「M3系?」の登場は2024年以降になるということでしょうか?
単純な価格問題だけではないAppleとTSMCの関係性。
これまでのような蜜月の関係を継続できるのか?
大注目となりそうです。