やっぱり… AppleがTSMCの値上げ要求を承認!
先日、
「TSMCがチップの価格アップを要求している」
という記事をご紹介しました。
このTSMC側の動きに対し、
「Appleは了承しない方針」
「今回はAppleも折れざるを得ないのでは?」
と、異なる見方がされている…という内容でした。
個人的には、
チップの性能で売っているアップルからしてみれば、技術的な面で「TSMCの替え」は効かないのでは?
と捉えておりましたが、今回動きがあったようです。
やはりTSMCの要求が通ったようです。
更なる値上げが確定的?
記事によると、
IT之家が、AppleはTSMCが要求していた、2023年1月1日以降の半導体製造価格の値上げを了承したと報じた
ということです。
AppleはTSMCの売上高の25%を占める最大の顧客ですが、今回の値上げ交渉ではTSMCが強気だったようで、Appleはそれを了承するしかなかったと
とも伝えていますね。
やはり、TSMCの替えは効かない…という側面が物を言ったのでしょう。
今回はTSMCの言い分が通った形です。
これまでの値上がりの際には、最大の顧客であるAppleに対して寛大な部分があったとされるTSMCですが、利益的にも、他の企業とのバランスの面でも、今回は勘弁できない…ということなのでしょう。
単純に考えれば、チップの価格上昇分はテバイスの価格に上乗せされるでしょうから、来年以降に製造されるAppleデバイスに関しては、更なる値上げがなされる可能性は高そうです。
今やTSMC側が有利なのでは?
ここまで蜜月の関係を築いてきたAppleとTSMCですが、現在はTSMC側の方が優位に立っているのではないでしょうか?
Appleからすると、搭載チップを全てSoC化していることに加え、チップの性能を考えても、TSMC以外の選択肢はないはず。
逆にTSMC側からすると、Appleが最大の顧客であり、これまでの実績もあるものの、他メーカーからの供給増の要望が強まっていることは明らかでしょう。
仮にAppleが値上げを飲まなかった場合は、「Appleへの供給を減らす」という切り札が作動する可能性をちらつかせれば、Appleは折れるしかないのは明らかです。
世の中のSoC需要が増えることが予想される中、今後はAppleにしても油断できない展開が待っているかもしれません。
自社製造工場を持たないAppleにとっては、TSMC無き今後の発展は考えられないことでしょうから…。