iPhone14シリーズの部品コストが相当上がっている!
iPhone14シリーズは、その性能や機能以上に「価格」が話題となった珍しい世代となりました。
世界的な状況からか「Pro」は予想通り値上がりしましたし、「無印」は価格的にはこらえたものの、旧世代のチップを搭載したりとAppleの苦心が透けて見えるモデル展開となりました。
日本ではこれに加えて為替の影響もあり、数万円の値上がりとなってしまう有様…。
そもそも何故iPhone14の価格は値上げされたのか?
分解して部品を確かめると、その理由が分かってきたようです。
iPhone14 Pro Maxの製造原価は「501ドル(約72,600円)」?
記事によると、
iPhone14、iPhone14 Pro、iPhone14 Pro Maxを分解し、部品価格を推計した結果を日本経済新聞が報じている
ということです。
iPhoneにおける「製造原価」は様々なところで予想されているのですが、出所によって結構ばらつきがありますので、今回は他の情報との比較ではなく、日本経済新聞内のデータのみで見ていくのが正解だと思います。
そのデータですが、
iPhone14 Pro Maxの部品価格を合計すると501ドル(約72,600円)で、2018年のiPhone XS Max以降は400ドル〜450ドルの範囲内だった部品コストが大幅に上昇している
と、日本経済新聞は見立てているようです。
では、一体どの部品の価格が上がったのか?…という部分を見ていくとなかなか興味深いです。
・「A16Bionic」 →約16,000円(A15Bionic比で「2.4倍」)
・「SONY製CMOSセンサー」→15ドル(50%Up)
なんといっても、Aチップの価格上昇が効いている…ということが分かりますね。何せチップだけで1万円近く値上がりしていますので…。
おかしいですね。
噂では、TSMCのAppleに対する販売額はこれ程大きなアップではない…とされていたのですが。
もし日本経済新聞の情報が正しければ、先日書かせていただいたTSMC側の値上げ要求はこれに上乗せされる形で行われるということになります。
更に値上がりする要因になるかもしれません。
部品の供給元、米国の割合が急増
また、部品供給元として、米国の比率が急増している…という部分も大きそう。
下のグラフを見ると、「韓国」「日本」製の部品比率が大きく下がっているのが気になります。
部品価格が多少上がっても、米国内の企業を優先させ、「内製化」を進めようとする動きなのでしょうか?
また、ここでいう「内製化」とは、米国内に海外の工場を誘致し米国内で生産させる…という意味合いも含まれているのか?
そういえば、TSMCのアリゾナ工場で3nmプロセスルールのチップを生産する…という報道もありました。
いずれにせよ、Appleの部品調達の考え方そのものが、着実に変わってきているのは事実のようです。
何だか、米国以外では今後もiPhoneの価格が上昇していく未来しか描けないような…。
もしかしてiPhone14シリーズも13シリーズ同様に、年度途中での再値上げがあってもおかしく無いような気がします。
さすがにヤバいことになってきたのでは…?