2022年秋ドラマ 序盤戦からの取捨選択
2022年秋ドラマがスタートを切りました。
大概のドラマが、第1回の放送を見ると、その作品の善し悪し、自分の好みとの合致度が分かってくるものです。
先日、注目の作品について記事を書かせていただきました。
今回は、これからも観続けたいドラマ、撤退しようと考えているドラマについて書かせていただきます。
光る主演俳優の演技力
まずもって、
「コンクールのドラマ、小粒感は否めない…」
と感じた第一印象はやはり正解でした。
恐らく、視聴率的に「ビッグヒット」と言えるドラマは出てこないでしょう。
しかし、内容的には「秀作」と評価される作品も存在すると考えます。
その鍵は、主演俳優の優れた演技力にあります。
まずは「silent」。
TVerでの見逃し配信の記録を更新…という報道が示すとおり、注目度が高い作品となりました。視聴率的には7%前後と振るいませんが…。
まあ、いまどきの視聴率と作品の評価は必ずしも結びつかない…と考えておいた方がよさそうです。
この作品、近年では珍しく台詞量の少ない落ち着いた展開の「純粋なラブストーリー」となっています。
その作品がこれ程注目されている…ということで、ありきたりなものではなく、しかも突拍子ではない「優れた脚本のラブストーリー」であれば、多くの需要があることが証明されたと考えます。
非常に喜ばしいことです。
このドラマで光るのは、川口春奈さんの演技です。
感じるのは、
「最近の川口さん、どんな役を演じても川口春奈に見える…」
ということ。
これ、決してけなしているわけではありません。
よく言われる、
「キムタクが何を演じてもキムタクに見える」
と同義です。
つまり、川口さんのもつ独自の演技力や雰囲気が、配役というフィルターを通してでも感じられるということ。
俳優にとってこれ以上の強みはありません。
優れた脚本と、川口さんの演技に引き込まれる…。そんな感覚をもちながら、今後のストーリー展開を楽しみたいと思います。
お次は「ファーストペンギン」。
「演技力」ということで言えば最強クラスと考える「奈緒さん」の演技がとにかく光ります。
奈緒さんの魅力は、川口さんと真逆の「カメレオンぶり」だと考えます。
シリアス、コメディー、何でもこなしますし、悲しみ、怒り、心の中の葛藤といった感情の表現がとにかくうまい!
川口さんの場合は、その配役には制限が付くでしょうが、奈緒さんであれば「どんな役でもできる」と考えてしまいます。
私は以前から注目しておりましたが、
「ようやく世間に認知された」
という感覚ですね。
ファーストペンギンは、ストーリー的にはこの先が見えています。
様々な困難をクリアしてのサクセスストーリー。しかし、それでも奈緒さんの演技を覗いてみたい…という魅力を感じるドラマです。
最後に「親愛なる僕へ殺意を込めて」。
このドラマ、視聴率が振るわずに話題になってしまいました。
しかし、内容的には悪くないと感じますし、何しろ主演の山田涼介さんの演技力が光ります。
気弱な表の顔と、凶悪で冷めた裏の顔という二重人格を実にスリリングに演じ分けており、個人的に「近年のジャニーズの中でも演技力はピカイチ」と感じている実力を発揮してくれています。
内容が少々グロテスクすぎる…ということで撤退してしまった方々が多いようです。確かにゴールデン枠の表現としては少々どぎついかな…。
それでも、それがドラマの緊張感を生んでいると思いますので、私は非常におもしろく感じています。
ここまでの展開を観ると、「小ボスを何人か経て最後にラスボス」という展開になりそう。
ヤマダさん演じる「エイジ」が「B一」と呼ぶもう1人の自分の正体と、連続殺人事件がどのように関わっているのか…というゴールに向かって、今後も展開が二転三転してくることでしょう。
もっと視聴率がとれてもいい、秀作サスペンスだと思うのですが…。
次回はその他のドラマについて…。