画像高解像度化アプリ「waifu2x for macOS/iOS」がなかなか使えそう
画像を扱っていると、基になる画像の解像度が足りず、鮮明さが物足りない…という場面によく遭遇します。その際はシャープネスや解像度を上げて対応するわけですが、元々甘い画像の解像を上げてもなかなか対処できない…というケースもあるわけで…。
この度、そんな際に用いる「高解像度化アプリ」の記事を見かけました。
恐らくこの類いのアプリはいくらでもあるのでしょうが、私はこの記事を見て初めて導入することにしました。
その結果、大きな成果を感じることになりましたのでご紹介させていただきます。
そのアプリとは、「waifu2x for macOS/iOS」です。
効果絶大!
記事によると、
アニメや写真を高解像度化できる「waifu2x for macOS/iOS」がReal-ESRGAN、Real-CUGAN、カスタムモデルで拡大の無効化に対応し、解像度を上げずに画質を向上させることが可能になっている
ということです。
アプリアイコンから分かるように、恐らくはイラスト・グラフィック系の用途を主眼に置いているアプリだとは思われますが、通常のJPEG画像にも対応しているようで、使い道はむげ台と考えられます。
今回のバージョンアップのキモは「拡大の無効化」ということです。おそらく、これまでは高解像度化を行う際には「解像度を大きくする」ことが必須だったのだと思われます。今回は、以下のように「拡大しない」という新たな選択肢が設けられているようです。
試しに実験して見ました。
まずはこれまでのバージョン同様に、「2倍」に拡大した上で高解像度化を図った場合です。上が2倍の高解像度化をかけたもの、下がオリジナルの画像です。
もはや違いは一目瞭然。物理的に解像度を2倍しただけではなく、ジャギーな部分も緩和されており、別次元の美しさになっています。
次に解像度は上げずに鮮明化をすると…。
ジャギーは思ったほど改善されませんが、モアレやノイズは大幅に軽減され、非常に見やすいものになっていますね。
次に、図表のようなものの表現です。
解像度を上げずに処理した場合は下のようになりました。
「waifu2x」を使用した場合が鮮明になりましたが、「絶対的」とまでは言えません。
これが解像度を「2倍」したものと比べると、違いがはっきりと見えてきます。
更に、元画像をMacの写真アプリで解像度を2倍にした画像と比べてみましょう。上が「waifu2x」で2倍、下がMacの写真アプリで2倍です。
この結果から、「waifu2x」の有用性がどこにあるのかがはっきりと見えてきます。
今回のアップデートで、「解像度を上げない」設定も増えましたが、その有用度はかなり低いということが分かります。ほんのちょっと解像感が上がる程度。
しかし、元画像の解像度を上げる処理を伴うと、一気に解像感が上がることが判明しました。
よって、「waifu2x」の使いどころとしては、
低解像度の画像を擬似的に2倍以上に上げ、鮮明化する
という分野で非常に有効である…ということです。
ちなみに、高解像度化のグレードが多岐にわたって用意されているのですが、それらを書き出す場合には課金(1,100円)が必要のようです。また、MacとiPhoneで機能を共有する場合も同様のようですね。
私は課金してみましたが、「高速」書き出しでも十分に効果を感じることができますので、機能にそれほどこだわらず、Mac/iPhoneのみの利用でいいという場合は「無料」の利用で十分かと…。