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キヤノン「RF600mm F4 L IS USM」が予想外に早く届いてしまった話⑤〜エクステンダー VS アップスケーリング〜「EOS R1」を相棒に【57】

エクステンダー VS アップスケーリング

 発注したキヤノン「 RF600mm F4 L IS USM」が想像以上に早く届いてしまい慌てている…というお話をしております。

 

 前回は、エクステンダーを噛ませたときの画質に関して簡易実験を通して考えました。
 当然エクステンダーなしの画質が優れているのですが、これをトリミングすることを前提で考えたときに、「×2」の画質低下が相殺される…ということが分かりました。

 

 ただこれは、あくまでも「x1の画像をアップスケールすることなくそのまま使った場合」ということになります。現在において、トリミングした際にアップスケールをかけることは常識でしょうし、EOS R1の解像度が「2400万画素と低画素である」ということを考えても、
「 RF600mm F4 L IS USMの利用にあたってNeural network upscaling Toolの活用が前提である」
ということは明らかでしょう。

 

 というわけで、前回のエクステンダーなし画像をNeural network upscaling Toolにかけたものと、「EXTENDER RF×2の画像」を比較してみることにしました。

 

Neural network upscaling Toolの勝利! ただし、利用状況によってはエクステンダーを積極的に使いたい

 早速画像を見て見ましょう。

 左側が「エクステンダー無しをNeural network upscaling Toolでアップスケール」、右側が「EXTENDER RF×2での画像」です。

 

 明らかに、エクステンダー無しをNeural network upscaling Toolにかけた方が解像具合もコントラストも優れています。

 ということは、状況が許すのであればエクステンダーは使わず(特にx2は)に、Macでアップスケール作業を行った方がいい…ということになります。

 

 ただし…。
 600mmの撮影時にターゲットがかなり小さく写ることになるケースだと、被写体の認識そのものが難しいケースも考えられます。EOS R1のビューファインダーは現在世界最高だとは思いますが、エクステンダーを利用するとこれがかなりに楽になることがあることは容易に想像できます。

「小さく写っていても後でアップスケーリングをかければいい…」
と自信をもって判断できるようになるには、それなりの経験が要りそうです。被写体が小さければ、そもそも本等にピントが来ているかどうかの判断も難しいでしょうし。

 

 このあたりの判断においては、実際に野鳥等の撮影をある程度重ねる必要がありますね。
 現状机上の話をしているのは百も承知ですので、柔軟に考え方を調整していくことにします。

 

 ただ…。
 被写体がかなり遠くにある場合に加え、ある程度の大きさでプリントアウトする前提であれば、積極的にエクステンダーを使い、加えてそれにアップスケールをかける…という考え方もかなり有効であると考えます。

 確かにエクステンダー、特に「x2」の画像は「x1.4」に比べてコントラストが落ちる傾向があるように見受けられますが、撮影時のファインダーの視認性のよさを優先し、画像処理時にこちらにもアップスケールをかけることで、プリントアウト時の画像劣化は気にならないほどになるのではないか?…と予想しています。

 これが「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」のようなズームレンズであれば、いくらアップスケーリングを使用しても画像劣化は覚悟しなくてはならないでしょうが、 RF600mm F4 L IS USMに関しては、
「実際の撮影環境やプリントアウト時の設定を加味してエクステンダーの利用を積極的に選択できる」
のでは?…と考えるのです。

 

 まあ、すべて現在ところは「机上論」です。
 今後の撮影を経て、このあたりの実態を解明したいと考えております。

 

 次回は「照準器(フォトサイト)」について。

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