「EOS R1」の開発発表と「EOS R5 MarkⅡ」の噂から考えるCanonの今後
先日、ついに「EOS R1」の開発発表が行われました。
ただ、あくまでも「開発発表」であり、Canonが発表したのは、
「DIGIC Accelerator」「新開発CMOSセンサー」「高速・高精度な被写体認識」
等の概念的なことが殆ど。
センサーの画素数はもちろん、価格についても詳細は全く見えてきませんでした。
発売に関しても、「2024年中の発売を目指す」ということで、「やっぱり間に合いませんでした…」という逃げ道も用意した言い方になっています。
やたらと「高速」「高精度」という言葉が並ぶあたり、恐らくはセンサー画素数はコマでの予想通りかなり低いものに抑えられそうな予感…。R5 MarkⅡで予想されている「4,500万画素」には遠く及ばないないものになるでしょう。
Canonのフラッグシップは、
「スポーツ、動きもの専用のプロ機」
ということになるのでしょうか?
いよいよCanonというメーカーが一般のユーザーから離れていきそうで、嫌な予感がします。
また、同時に来るのでは?…と予想されていた「EOS R5 MarkⅡの発表」が、今回はありませんでした。
さて、いつ、どのような形で?
AF性能、連写性能でR6MarkⅡ、R3に迫り、あるいは凌駕?
まずもって、センサーが「積層型」になることが予想されていますね。
しかも記事では、R3よりも読み出しが速い…とのこと。
連写性能は、電子シャッターで「30枚/秒」ということで、画像サイズが格段に大きいのにR6 MarkⅡの「40枚/秒」に迫りそう。本当だったら相当な万能機になりそうですね。
まあ、この「MarkⅡ」だけを考えると非常にバランスのとれた機体になるのでしょうが、「今後」を考えると非常に不安です。
まずもって、前述したように、
「Canon機では今後、高画素機は期待できない」
ということになります。
SONYもNikonも、ライカでさえも高画素の標準が「6,000万画素」となっており、スマホでも1億画素という言葉が飛び交う時代です。
様々な用途を考えたときに、
「2,400万画素で十分」
という言葉1つで片付けられる問題ではありません。
第一線を引っ張るメーカーとしては、低画素機も高画素機も用意しておくべきなのです。
この時点でCanonは足を踏み外しかかっているように見えます。
CMOSセンサーの全画素読み出しにこだわるあまり、センサー界のリファレンスともなっているSONYから置いて行かれるのはいかがなものでしょうか?
このセンサー関連がCanonにとっての鬼門となり、自分の首を絞めているような状況だと思ってしまうのは私だけでしょうか?
その他にも、動画対応の遅れ、新機種開発のスピード感、レンズの対応等、どれをとっても現在は「SONY」にベクトルが向いているように感じます。
低画素中心の考え方も、
「Canonはスポーツ、野鳥、乗り物等の専門的な分野のハイアマ・プロ用途として生き延びようとしている」
と判断してしまいます。
それではダメなんじゃないか?…と、かつてのCanonの強さである、一般ユーザーに対して絶対的な強さを誇っていたデジタル一眼レフ時代を知るものとしては強く思うのです。
60を控えたオヤジにしては、今更ながらにシステムチェンジは難しいと考えますし、人肌等の色味はCanonが好きです(緑、青に弱点はありますが…)。
公式発表は5月末の戦没将兵追悼記念日の休暇後…とされているので、早ければ「5/31」にも発表があるかもしれません。
是非とも、「これならば…」と納得できるようなものを出してもらいたいものです。