「ahamo」に続き「SoftBank ON LINE」まで auどうする?
docomoが「ahamo」で打ち出した格安プラン。
メインブランド内での
「20GB・2,980円・5G対応・5分間通話無料」
という大盤振る舞いに,衝撃が走りました。
その後,SoftBankも「SoftBank on LINE」で同様のプランを発表。
SoftBankとしては,「LINEモバイル」を吸収し,LINEのカウントフリーをひとつの売りにしていますね。この部分では,「ahamo」との違いを表現できています。
恐らくは,両者ともに,本来は「メインキャリア」とは異なる方法で提案したかったところでしょうが,総務相の顔色をうかがってのプラン発表となったのでしょう。
さて,これで苦しい立場に立ったのはKDDIです。
メインであるauブランド内での「2,980円」プランを当然出してくるのでしょうが,単純なプランでは,先発の「ahamo」に,そして「LINE」のおまけを付けてきたSoftBankに見劣りすることになってしまいます。
では,auブランドとして,どのような解決策があるのか…?
そのことについておもしろい深掘りをしている記事を見つけました。
鍵は「ユーザーオプション」にあり?
『KDDI Digital Life』を使いこなせるか?
この記事の中で鍵になるのは,KDDIが10月30日に発表した,オンライン特化のMVNO新会社『KDDI Digital Life』です。
その中で,シンガポールを拠点に実績を持つCircles Asia社とパートナーシップを結び,新たなプランを提供する…ということなのですが,具体的に言えば,
「KDDIがデジタルネイティブ向けのオンラインに特化したMVNOをやります」
という宣言のようなものだったと,記事はまとめています。
しかし,「ahamo」の登場によって状況は一変しました。
もはや「MVNOで…」などという悠長なことは言っていられない状況に追い込まれているのは明らかですね。
「安価なプランをMVNOで…」という考え方を,「auブランド本体の中で…」と改めなくてはならないでしょう。
つまり,SoftBankがMVNOであった「LINEモバイル」を取り込んで,本家のSoftBankブランド内のひとつのプランとして位置付けたように,auブランド内の一部に『KDDI Digital Life』で行おうとしていたプランを新規創設することでしか,auの生き残りの道は開けないような気がします。
そして…。
この記事で紹介されている,Circles Asia社がシンガポールで行っているプランが非常におもしろく,
「もしこれをauが新ブランド内で展開したら,他社にはない需要を取り込めるのでは?」
と思わせてくれるものでした。
それが「ユーザーオプション」の考え方です。
基本は「2,980円」でそれに+α
Circles Asia社がシンガポールで行っているプランとは,
「20シンガポールドル(1550円)を支払うと100GBを追加」
「全てオンラインで手軽に契約ができる。国際ローミングや国際通話などのオプションも自分でチェックを入れて追加するだけ」
「SIMカードとeSIMを気軽に選択できる」
等,簡単に新規契約したり,その時々の都合や好みに合わせ,ネットだけで契約内容を変更したりできるもののようです。
つまり,「ahamo」等の「20GB・2,980円・5G対応・5分間通話無料」という基本線は踏襲するものの,これに「+α」する形で自由にオプションを付け,「自分だけのプラン」を作り上げられるというアイデアです。
これがauブランド内でできれば,他社にはない魅力のひとつとして売り出せるだけでなく,KDDIとしては「増収」も期待できるわけで,やりようによっては非常におもしろいのではないかと感じました。
もちろん,「オプション」の種類をある程度揃えたり,オプション料をリーズナブルに抑えたりと,au側ががんばらなければならない部分もあるのですが,他社よりも遅れて提案するのですから,そのくらいの「武器」を持たずしては戦えないのではないでしょうか?
なかなかいいと思いませんか?
さて,KDDIの1月の発表では,どんなプランが出てくるか…。日一日とハードルが上がっていきますね。