安全性が25億倍? 新センサー搭載有機ELディスプレイ「OLED2.0」が登場?
数年前までは大きな期待を寄せていたiPhoneの「スクリーン下 Touch ID」ですが、
「Appleは、あくまでもFace IDで押し通す」
という見方が強まっています。
これに対しAndroid勢は、「Touch ID + Face ID」のハイブリッド端末も多く、双方のいいとこ取りをしている展開で、Appleとは根本的な考え方を異にしているようです。
Appleの言い分としては、あくまでもセキュリティー的に「Face ID」の方が格段に信頼できるから…という見解を貫いています。
「まあ、安全のためならしょうがないか…」
という思いもあるのですが、使い勝手を考えるとTouch IDの方が好ましい場面も非常に多いわけで…。
そんな中…。
なんと、安全性が「25億倍」にも上るという新型OLEDが登場するかも…という話題が来ています。
Face IDの安全性と比べてどうなの?
3本指で認証する?
記事によると、
PhoneArenaが、指紋認証範囲の拡大で安全性が25億倍に向上する新しいセンサーを搭載する有機ELディスプレイ、「OLED 2.0」をSamsungが2025年までに発売する可能性があると報じた
ということです。
情報の提供元は、Samsungに指紋認証センサーを提供するフランス「ISORG」のCEOのようで、一種の意図的なリークのようにも見受けられますね。
何でも、「25億倍」もの安全性を生む原因は、
「3本指による指紋認証」
ということのようです。
なるほど…という感じ。
記事にある、「指紋認証範囲の拡大」という文言が安全性の高まりにどのような影響を与えるのか疑問でしたが、指紋認証ができるディスプレイ内のエリアを拡大し、複数の指紋を認証できるシステムを作り上げることで、1本指の場合にある「あやふやさ」を徹底的に解除しようというもののようです。
確かに信頼性は飛躍的に向上するでしょう。
ただ…。
現行のスクリーン下Touch IDは、端末を片手で持ち、親指で認証できる(あるいは端末を机等に置いた状態で人差し指一本で解除する)ことで、ストレスのないロック解除が可能となっています。
これが、「3本の指」をディスプレイに載せなくてはならないとなると、当然「両手」での操作が必須ですね。
これではTouch IDのよさが大幅にスポイルされるのではないでしょうか?
これよりだったら、まだFace IDの方がいいかな?…とも感じてしまいます。
Appleの追従はあるのか?
記事内では、「同製品のAppleの搭載はない」としていますが、Appleにとっても「25億倍」という数字は脅威でしょう。
なぜならば、
「使い勝手の悪いFace IDを推し進める唯一の絶対的根拠」は、
「Touch IDより安全」
だったからです。
今回の新技術が、本当に「25億倍」の安全性を生むのであれば、さすがにFace IDのそれよりも高まってくるでしょう。
そうなったときにAppleはどうするのでしょうか?
考えられるとすれば、現在Appleの研究を進めていると言われている、「スクリーン下 Face ID」のセンサー技術に、「OLED2.0」以上のシステムを組み込むことか?
しかし、スクリーン下にセンサーを埋め込むことは相当難しいはずで、Androidのスクリーン下Touch IDがFace IDとハイブリッドになることが多いのも、それぞれ単独では十分な安全性を確保できないからかもしれません。
「OLED2.0」登場後も、Appleは「安全性」を声高に訴え続けることはできるのか?
Appleのユーザーとしては、利便性も安全性も担保された新しい認証システムの出現を願うばかりです。