Apple Vision Proに未来はあるのか?
Apple Vision Proの評判が芳しくありません。
やはり、「高い、重い、機動力無し…」等、様々な致命的な欠点が目につきます。もちろん、それと引き換えに「未来」を感じる体験はできるのでしょうが、実際の作業内容とすればMacの方がふさわしいわけで、あくまでも「未来の雰囲気を味わう」ための機器という印象が強いですね。
そして…。
それらの不満と比例するかのように、「売れていない」ようです。
そして、それはApple Vision Proの未来について語らなければならない事態に進んでしまうのかもしれません。

Appleが軌道修正案を検討中
記事によると、
Apple Vision Proは高度なカメラや美しいデザインを持ち、映画鑑賞や、Appleが提供する没入型コンテンツを楽しむには最高だが、サードパーティーからコンテンツ提供がなく、Metaなどの競合製品と比べても機能と価格のバランスが一般のユーザー向けの製品となっていない、とBloombergのマーク・ガーマン記者はニュースレターPower Onで指摘しているが、この問題についてAppleも認識している…
ということです。
興味深いのは、ガーマン氏が、
現在、Apple社内でいくつかの方策が検討されているものの、社内で合意に達することができていないと聞いている
としているところです。
なんと!
Apple自身が、Apple Vision Proの方向転換を視野に入れている…というのです。
ガーマン氏が紹介するその「方向転換策」も非常におもしろいものです。
①「スマートディスプレイ路線」
→Apple Vision Proの機能をiPhoneに委ね、Apple Vision Proの軽量化を図る
②「スマートグラス路線」
→AR機能を除いたスマートグラスへと方向転換
③カメラ付きAirPods Proの開発
→機能をシンプルにしてAirPods Proにカメラを搭載したモデルへと方向転換
④性能強化型メガネテバイス
→メガネ型でありながら機能盛り盛りの夢路線
いかがでしょうか?
不思議なのは、現行のような大型筐体路線がこの選択肢の中にない…ということ。Apple自身も、このままではいけない…と考えているということなのでしょうか?

先日、Apple Vision Pro 2が2025年末にも登場するのでは?…という記事をご紹介しました。ここで違和感を感じるのは、
「機能を簡略化した廉価版を、"2"の前に発表するのではなかったか?」
という予想がスルーされ、すぐに"2"というフラッグシップのバージョンアップを図る…ということになった点です。
「Apple Intelligence」に対応していない現行型よりも性能を落とした「Light版」を登場させても需要はない…と考えたのでしょうか?
また、廉価版予想がロストした原因に、上記の「今後の方向転換策」が関係してくるのか?
そもそも、Apple Vision Proを発表するにあたり、Apple内部でも相当の議論があったとされています。そう、Apple内でも、「売れない」「未来は無い」と考えている層がそれなりに存在していたということになります。
最終的にはクックCEOの決断によって発売に踏み切ったようですが、現実は相当厳しくなっているのは事実のようです。
さて、どうなる、Apple Vision Pro?