「Snapdragon 8 Elite」「Exynos 2500」「Dimensity 9400」の脅威が襲ってくる
これまでスマホのSoCチップにおいては、AppleのAチップの一人勝ち状態が続いてきました。
最近は、最先端の技術はAndroid、チップの絶対的な性能と安定性でiPhone…、という棲み分けができていたような印象です。
Appleは、TSMCとの連携が強化され、A17世代では唯一先行して「3nmプロセスルール」で製造されたチップの利用を許されるなど、この分野において確固たる地位を占めることに並々ならぬ意欲を見せていたように感じています。
しかし…。
以前にもお伝えしたように、他メーカーの新チップの性能がものすごいことになっているようで…。
単なるチップのパフォーマンスの高さだけでスマホの快適性が決まるわけではない…ということは承知しているつもりですが、Snapdragon等のベンチマークを見ると、「Apple危うし?」とも感じてしまう状況は変わっていないようで…。
今後、続々と「A18 Pro超え」のチップを搭載したAndroidスマホが登場することになりそうです。
iPhone大丈夫?
まずもって、iPhone16 Proに搭載されている「A18 Pro」のGeekbenchベンチによるベンチマークスコアは以下の通り。
これに対してAndroidスマホに搭載される他メーカーの最新チップがこちら…。
シングルは何とか強さを維持しているものの、マルチに関してはかなりの差を付けられていますね。驚きです。
スマホにおいては自然とシングルタスクが多くなるでしょうから、シングルコアの重要度が上がるのでは?…と考えたりもしますが、特に「Snapdragon 8 Elite」に関してはもはやAチップもタジタジ…といったところです。
では、AnTuTuではどうでしょう?
Aチップの姿が見えません。
特に優秀である「Snapdragon 8 Elite」の詳細データがこちら。
「A18 Pro」と比較すると雲泥の差…ということになります。
このスコアの差が実際の使用環境においてどの程度影響するのかは正直分かりません。また、iPhoneという独自の端末において最適化されているAチップとAndroid用のチップを直接比較していいものかどうかも不明です。
しかし…。
これまでAチップの独壇場だったはずのベンチマークにおいて、その立場が逆転している…ということだけは事実です。
そして、この「スコア」が、これまでのiPhoneを支えてきた…という面があることも事実。
「多Core」「GPUコア重視」のチップは発熱も心配され、サーマルスロットル現象を始めとしてその性能をフルに発揮できるのかどうか?…という懸念ありますし、実際の評価はこれからのレビュー待ちということになるのかもしれません。
それはそれとして…。
Appleはこの「逆転現象」をどのように捉えているのでしょうか?
更に…。
個人的には、現在トップを走っているSoC搭載のPC業界において、今後「Mチップ」の優位性がなくなるのでは?…ということを実は最も懸念しています。
Intelの凋落ぶりが叫ばれる中、今後PCのチップもSoC化が急速に進むのではないでしょうか?
その中で、やはりMacが中心になって業界をリードしてほしい…という願いがあります。
PCにおいても「Qualcommが業界を席巻!」ということにならなければいいのですが…。