ヨドバシ、マップのカメラ売り上げから考える2025年のカメラ業界
2025年、しかも後半は、キヤノンとSonyからそれぞれフラッグシップ機が登場し、ミラーレスカメラのサイクルも本格的に「二回り目」に突入した感があります。
ただ心配なのが、キヤノン機、Sony機のフラッグシップ系新機種において、特に「画質の向上は感じられなかった…」ということ。
ただでさえ世は一眼カメラのハアマチュア化が進み、一般のユーザーは「スマホで十分」と考える傾向が強まっているのを強く感じます。
加えて機材価格の高騰には驚くばかり。
一眼カメラを一般的なものではなくするような流れが進んでいるかのような錯覚を覚えるほどなのは私だけでしょうか?

そんな中…。
2024年12月期のヨドバシカメラおよびマップカメラの売上ベストテンが発表されました。高級機志向が高いであろう両店の動向からは、2025年を占うヒントがもらえるかもしれません。
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キヤノンはR5 MarkⅡ、R1の勢いをどこまで持続できるのか?
両店の売り上げデータがこちら。


両店に共通しているのが、ニコン「 Z50II 」とフジフィルム「 X-M5」の強さですね。
一時は「Sony、キヤノンの二強」になりかけた時期もありましたが、最近はニコンの奮闘とフジフィルムの独自性の強さが目立っています。
両社にとってはここ数年が非常に重要な期間になるでしょう。現在の強さがこの先も継続するのであれば、Sony、キヤノンという二強の中でもうずもれないだけの体力がついたとみなすことができるのではないでしょうか?
さて、肝心のSONYとキヤノンに目を向けると、この時期はキヤノンハイエンド機の検討が目立ちます。
特に「EOS R5 MarkⅡ」の強さは本物ですし、EOS R1も素晴らしいスタートダッシュを決めました。
ただ、この勢いをどこまで継続できるか?…ということが非常に重要になってくるでしょう。R1はさすがにまもなくでトップ10からは消えるのでは…と考えられますが、この機種が粘りを発揮するようだとキヤノンの強みとなるでしょう。
また、今後登場するであろう「EOS R6 MarkⅢ」が登場するまでR1・R5が頑張ることができれば、かなりSONYに対抗できるのではないでしょうか?

SONYは、「α7Cシリーズ」が頑張っていますね。
多機能機ではありませんが、値段と画素数とのバランスがよく、今後も強さが続きそう。また、今年はSONY機の売れ線の代替わりがありそうですので、一気にキヤノンを突き放す可能性もあるのではないでしょうか?
キヤノンユーザーの私からすると、
「時代の要請からするとSONYの強さは十分理解できるのだが、"何でも屋" だけでなく、スチルの撮影に強さがあるキヤノンのよさが再認識されたらいいな…」
とも考えます。
まあ、難しいのでしょうが…。