キヤノン「EOS R7 Mark II」はメカシャッターレスになる?
数ヶ月前までは、
「間もなくEOS R6 Mark Ⅲが登場!」
という機運が高まっていましたが、現在は今年の終盤…という見方が大半のようです。トランプ関税の余波なのか、それとも当初からその予定だったのかは定かではありませんが、現在ミラーレスカメラ本体の売上で苦戦しているキヤノンですので、早めに援護射撃が欲しいところでしょう。
そして…。
そのEOS R6 Mark Ⅲの代わりに、もうすぐ登場するのでは?…といわれているのが「EOS R7 Mark II」です。いわずとしれたAPS-Cの最高峰。
登場時期だけではなく、そのスペック、価格が非情に気になるところではあります。
そんな中…。
Mark Ⅲでは「メカシャッターレスになるのでは?」という記事が来ています。

画質の劣化が非情に心配だが…
記事によると、
(錯綜するEOS R7 Mark IIの噂だが)最も興味深く、かつ一貫して主張されているのは、EOS R7 Mark IIにはメカシャッターが搭載されないということだ。将来的にはRFマウントカメラでメカシャッターのあるカメラはなくなるだろう
ということです。
この記事で紹介されているEOS R7 Mark IIのスペックは以下の通り。
・3220万画素 APS-Cセンサー
・メカニカルシャッターなし
・電子シャッターで40コマ/秒
・6K RAW動画撮影
・アクティブクーリング搭載
・EOS R5 Mark IIと同サイズ・レイアウト
APS-Cの最高峰として、「秒間40コマ」という高速連写と電子シャッターオンリーという選択をするようです。
EOS R1を使っていて、やはり野鳥撮影等では「30コマと40コマの違い」は感じます。この部分はある程度手が届く価格帯の中で、APS-C「EOS R7 Mark II」とフルサイズ「EOS R6 Mark Ⅲ」の選択肢があるのはありがたいところです。
ただし…。
非情に心配な面もあります。
一つ目は、「画質」です。
メカシャッターでの撮影の方が、電子シャッターで撮影したときよりも高感度耐性等の面で画質が優れている…というのは明らかのようです。YouTube上での検証動画がいくつかアップされていますが、これは否定しようがありません。
また、ダイナミックレンジも明確にメカシャッターの方が優れているようで、ある程度条件が悪くなる撮影ではそれが徐々に見えてくるようです。
野鳥撮影等では、シャッタースピードを稼ぐためにISOを上げなければならないシチュエーションが多発します。その際にいちいち画質が気になる…というのは好ましくありませんね。

EOS R5 Mark Ⅱの画質評価では、
「画質の向上認められない。何だったら初代の方が優れている」
とされています。新型の方が優れている…という評価は、残念ながら見たことがありません。
本来であれば、当然ではありますが、「新機種になれば画質が向上する」ことになるはずです。それができないのは、電子シャッターの影響だけではなく、そもそもフルサイズセンサーの限界に来ているのだと思います(画質に関しては)。
本等にEOS R7 Mark IIでメカシャッターレスを採用しても大丈夫なのでしょうか? 画質面でネガキャンが起きなければいいのですが…。
もう一つの懸念点が「価格」です。
どう考えても、「これまでのAPS-Cの価格イメージ」からは大きく逸脱しそうです。
ソニーやニコンが、低価格帯にしっかりと売れ線の人気機種が存在するのに対し、キヤノンはどうしても高価格帯のカメラにばかり注目が集まる傾向があります。
レンズもそうですが、キヤノンの殿様商売はやはり鼻につきますし、普及帯のカメラをもっと大事にしないといずれは足元が危うくなるでしょう。
今回の「EOS R7 Mark II」にしても、できるだけ価格を抑え、ユーザーが飛びつくような価格設定で登場すれば、現状を打破する機種になることも考えられるのですが…。まあ、今のキヤノンの考え方では無理かな…。
新型カメラの「画質」を心配しなくてはならないことは、由々しき事態だと私は考えます。
キヤノンには、今一度原点に返ってもらいたい…と思うのですが、時代がそれを求めていないのかな?