auにもAppleからの「種銭」?
「docomoのiPhoneXRが大幅に安くなる!」
という情報が瞬く間に流れ,あっという間にパニック状態になったのは記憶新しいところです。
しかし,
「確かに機種代金そのものは値引きされるものの,月々割も消滅することで,大きなメリットはなし」
という,なんともあっけない幕切れになりました。
この情報の裏には,「Apple側からの支援金」が流れているという情報化があり,「auやSoftBank」の出方が非常に気になるところではありました。
そんなauにいよいよ動きが!
様々な条件はありますが,iPhoneXS系・XRが「1万円安く」なります。
機種限定で2年での機種変者に配慮か?
こちらも,docomo同様,誰でもお得になるわけではなく,様々な条件が付いてきます。
その「条件」とはこの通り。
二つ目の条件はいつものことですので気にしないとして…。
大切なのは1点目です。
そう。丸2年を超えたばかりの「iPhone7」以降の機種は対象外になるのです。
つまり,世代で考えれば3年前の機種以前でなければならないという条件をつけることで,なかなか進まない最新機種への世代交代を促進しようという考えなのでしょう。
これまでの通例であれば,「2年縛り」が終了したiPhone7からの機種変が期待された今年の新型iPhoneですが,それが壊滅的な状況となっているのは周知の事実。
その裏には,
「iPhoneの高額化に夜買い控え」→「旧機種の継続利用」
という構図も少なからずあるはずです。
今回のキャンペーンは,その一角崩すための苦肉の策といえましょう。
更に考えられることは,
「2年刻みで機種変をする熱心なiPhoneユーザーへの配慮」
です。
このような熱心なユーザーは,機種発売と同時に買い換えるようなタイプでしょう。私のように…。
もし今回のキャンペーンが,「iPhone7・8・X」を含んでしまうと,前掲のブログの私のように,
「進んで買い換えるユーザーを軽視するな!」
という声が上がるのは必然。
というわけで,ターゲットを「旧機種を継続しようとしていた層」に絞り,加えて期間限定としたことで,批判をかわそうとしたのではないでしょうか?
資金源はAppleからの支援金か?
ところで…。
今回のキャンペーンの「資金源」は…と考えると,やはりAppleからの支援金なのでしょうか?
個人的には恐らく「ビンゴ」だと思います。
そこで興味深いのは,docomoとauの「還元方法」の違いです。
docomoは「端末購入サポート」という形を取りました。
これは,docomoが未だに「月々割」という,旧態依然たる毎月の値引きをおこなっているからこそできる芸当です。
しかし,本体を値引く代わりにその「月々割」を消滅させることで…というこの作戦は,実際のメリットが「iPhoneデビュー割」の分だけということで,その他の条件を考えるとさほど食指が動くほどのものではありませんでした。
しかし,auやSoftBankは,すでにこのようなタイプの値引きからは撤退し,端末代金と通信費との分離化を進めており,docomoタイプでiPhoneの価格を下げることはできません。
そこで考え出された苦肉の策が,今回の「iPhoneサンクスキャンペーン」なのでしょう。
こちらも適合機種の範囲が絶妙で,中心となるターゲットには大きな影響はないといえるでしょう。
つまり,Appleからの支援金をどのように利用するかについては各キャリアに任されており,
「うまく使ってね!」
ということなのでしょう。
ということは…。
恐らく近いうちにSoftBankも,他のキャリアとは微妙に異なる手法で何らかの策を打ってくるはず。
そして…。
その策も,恐らく,「恩恵」を受けることができるはごく一部という,ムズムズとしたキャンペーンになるものと予想されます。
今後も売り替えが不調であれば(恐らくそうなるでしょう),次の割引は結構思いきったものになるかもしれません。
新機種が出たばかりのときに契約したユーザーの怒りが及ばなくなるような時期を考え,春には「全てのユーザーが利益を得ることができるような」大幅値引きが,大々的におこなわれることになるかもしれません。