「充電一括管理」のためには「AirPower」がよかった…
「AirPower開発中止」に電源機的なニュースが流れてから1ヶ月以上が経過したのですね…。
本当にただただ残念です。
個人的にいえば,発表以降,初めてAnchorのQi充電器を購入しました。お安いやつ。
「AirPower発売までは辛抱…」
と思って導入しないでいましたが,いや,なかなか便利なものですね。
今では,充電器に置く際の「ブルッ」とした振動がやみつきになっていたりします。
しかし,本来の「AirPower導入」の目的は,以前にも書いたとおり「充電の一括管理」だったわけです。
つまり,「充電のし忘れ」および「デバイスの持ち出し忘れ」を一気に解決してくれるのがAirPowerのはずでした。
ですから,「シングルタイプ」の現在のQi充電器では,その本来の目的を達成することができずにいます。一気に2台の充電もできませんので,実際にiPhoneXSとAirPods2の両方を充電したいときには,AirPodsをライトニングケーブル経由で充電するという,石器時代ようなやり方に戻るわけで…。
真面目に,
「シングルタイプをもうひとつ購入しようかな?」
とも考えているところなのですが,さすがに踏ん切りが付かないでいるところに,「AirPowerタイプ」のQi充電器「AirUnleashed」が発表されました。
さて,どんな具合かな?
従来通りの「致命的構造」はそのまま残る…
「AirUnleashed」は,最大3つの対応デバイスを充電可能で,最大出力は15.3Wとのこと。
そのフォルム,「3個置き」という概念とも,正に「AirPower」に生き写しです。
しかし,やはりその「AirPowerとの決定的な構造の違い」はそのままのようで…。
皆さんご存知のように,AirPowerはも,内部に多数のコイルを装備することで,「デバイスをどこに置いても充電できる」という機能が最大の売りでした。
反面,現在Amazonで販売されているようなAirPowerもどきの製品は,どれもコイルが「3個内蔵」というものばかり。そして,今回の「AirUnleashed」も,内蔵されているコイルは「3個」とのことです。
つまり,内蔵されている3個のコイル付近にデバイスを置かないと,充電そのものが行われない可能性が高いということです。
特に難しいのが「Apple Watch」のようで,Amazonの既存の製品のレビューでは,
「充電できないことが度々ある…」
「充電と充電していない状況がループして,安心して使えない…」
という情報が多く上げられています。
「AirUnleashed」では,Apple Watch用の「置き場所」部分にへこみがあり,Watchの充電場所を教えてくれると同時に,背面が曲面になっているとともに,バンドの関係でうまく設置しないことがあるというWatchの特性をカバーするように配慮されているようです。
どうでしょう。
なかなか微妙ですね。
多分,iPhoneとAirPodsに関しては問題なく充電できるようにできているでしょう。
気になるのはやはり「Watch」ですが,上のGIF動画を観る限り,「へこみ部分」にうまくはまって,ある程度固定されているようにも感じられます。
悩みどころだなぁ〜。
いかに「AirPower」の発想が飛び抜けていたか
これらの製品を見るたびに思うのが,
「どこでも充電できるAirPowerの発想って,とてつもなく飛び抜けていたんだなあ…」
ということです。
Appleをして「ギブアップ」させるほど,高い技術力が必要だったのですね。
「AirPowerキャンセル」の話題が出た1ヶ月前には,Appleを非難する気持ちが強かった私ですが,今になって,そんな製品を世に出そうと奮闘したAppleの技術者の皆さんへの敬意の念を感じ始めたりしています。