障害者のスマホ利用に大きな一助 「視線操作」できる「シンプルフリック」登場!
元来Appleは,障害者が快適に利用できるデバイスにするために,OSレベルでの取組を進めてきた企業です。
iPhoneにしても,Macにしても,視覚,聴覚等の様々な分野において全ての人々にAppleデバイスが門戸を開けるような配慮を進化させてきました。
そんな折,NTTdocomoが,スマートフォン向け操作補助アプリ「シンプルフリック」のiOS版で,スマホ画面への視線で操作できる「視線操作モード」を追加した新バージョン(バージョン3.0.0)をリリースしたというニュースを目にしました。
これ,優れたiPhoneの「Face ID」機能があったからこそ実現したものなのでは…と考えたりもしています!
「視線」と「対応機種」から導き出されるのは「Face ID」!
この「シンプルフリック」,元々はAppleの「AssistiveTouch」のように,スマホが面内での簡単なフリック操作に,多様な機能を割り付けるお助けアプリとして,2018年6月にリリースされたもののようです。
しかし,今回のバージョンアップで,「視線操作モード」を加えたとのこと。
この「視線操作モード」,驚くべきことに,
「笑顔やまばたき,じっと見つめるといった視線と顔のアクションで操作できる」
ということなのです。
また,
「スマホ画面の上下左右にあらかじめ操作したいアプリや機能を割り当てておくと,視線を合わせるだけで操作が可能となる」
ということですので,正に「AssistiveTouch」の視線入力版といえる強力な機能を有しているようです。
この機能があれば,首から下の身体が麻痺している方でも,自分の思い通りにスマホを操作できることになります。
正に夢のような機能なだけに,もっとマスコミが強力に取り上げてもいいアプリだと感じました。
ところで…。
この「視線操作モード」を使用できる機種には,実は以下のような制限があります。
※iPhoneのみ対応。→Android機は未対応
誇らしいAppleの技術!
このニュースを見て,Appleデバイスユーザーとして非常に誇らしい思いでいっぱいになりました。
ともすると現在のスマホ業界における「技術」とは,単なるスペック競争や,小手先の便利さに体よく利用されてしまっている…という印象があります。
もちろんそれ自体を否定するわけではありません。
しかしも今回のFace IDに関しては,若干の不便さを承知しながらも,
「認証方法としての制度はFace IDが最も優れている」
とし,その採用を頑として譲らなかったAppleの骨太な考え方に支えられたものだけに,感慨深いものがあるのです。
「信念のある技術」
とでもいいますか,その技術を採用する意味合いをしっかりと吟味し,たとえ他の面がパーフェクトでなくても,もっとも重要である観点に関して最高の結果を出すのであれば,自信をもって採用し続ける…という世界的企業の企業責任を感じます。
頑ななまでの「職人気質」といいますか…。
今後も,Appleが開発した技術が,様々な人々のために本当の意味で貢献するような事例が増えていくことを望みます。
今回のようなことであれば,冬場のマスクも我慢しますよ,私!