よもやのポテンシャルに時が止まる…
前回は,AVIOT「TE-BD21f」の開封レビューをお届けしました。
商品出荷の際のトラブルがありましたし,パッケージングのあまりのチープさに,AVIOTという会社そのものへの不信感も感じながらの開封…。
「TE-BD21f」にとってはかわいそうな展開のスタートとなったわけですが,正直,
「だめだめの音質だったら,すぐヤフオク行きかな…?」
と考えておりました。
なんといっても比較対象が「MOMENTUM True Wireless」です。
その圧倒的な空気感,音場のリアルさ,艶っぽい音,適度な解像感等で,
「自分の耳には,今のところこれ以上の機種はないかも…」
と感じている中での「TE-BD21f」購入でしたので,半ば諦めの気持ちもありながらの今回のレビュースタートです…。
iPhoneとのペアリング終了後,とりあえずちょっとだけ聴いてみようと本機を耳に挿入し,曲を流し始めた途端,一瞬時が止まるような感じになりました。
「こいつ,ただ者ではない!」
やや中・高音寄りのフラット…リスニングにも対応できる!
メーカーとしては,30時間程度のエージングを推奨しています。
最終的な音質の判断は現段階では行えませんが,エージングなしの状態で結構なポテンシャルをすでに発揮しています。
以前の「MOMENTUM True Wireless」のレビューでも書きましたが,「MOMENTUM True Wireless」の場合は「取って出しの音」はそれはもうひどいものでした。
しかし,同じダイナミックドライバーを搭載する「IE800」を購入した経験があり,エージングで「大化けする」ことが分かっていたため,落ち着いて対処できました。
実際,10時間程度を経過する頃から,全く違うイヤホンのに変身。当初のカサカサするだけの音から,艶や深みのある音へと変身していきました。
しかしこの「TE-BD21f」は「MOMENTUM True Wireless」と真逆です。
BA2基,ダイナミック1基という「トリプルハイブリッド」構成ですが,とりあえずは「BA側」のそれほどエージングに左右されない(ダイナミックと比較して)という面が出ているのかなと思います。
取って出し時の具体的な音質を言うと…。
・モニターテイストではあるが,リスニング傾向にも振られており楽しめる音
・低音は控えめ
・中音のボーカルが近い(もうちょっと距離感があると自然)
・高音側はきれいに破綻無く伸びるが,ごく高いところはカットされている感じ(BA特有のあの感じ)
・左右の広がりは申し分なし
・これもBAの特質か,奥行き感は「MOMENTUM True Wireless」と比較してやや不足(絶望的ではない)
・解像感は高い。「MOMENTUM True Wireless」より上かも。
・低,中,高のつながりはやや不自然さがあるか…?(「MOMENTUM True Wireless」との比較なので,気にならない人は気にならないかも。ハイブリッドだから…という偏見は無用)
・楽器,声等の要素が多く,ガチャガチャしたような曲でも,一つ一つの要素をしっかりと分離する(「MOMENTUM True Wireless」はここが苦手)
・上記全ての事柄が,イヤピースの選択で激変する。「MOMENTUM True Wireless」同様,イヤピースの選択が全てを分けそう。
というところでしょうか…。
ええ…,総じて「TE-BD21f」のレベルの高さが感じられます。
とても2万円以下の,しかも完全ワイヤレスタイプだとは思えません。
だって,「取って出し」の段階で,
「MOMENTUM True Wirelessも安泰ではない…」
と感じてしまうわけですので…。
エージング後の音が楽しみ…
否が応でも,エージング後の音質変化が楽しみな展開になって来ました。
ちなみに,数時間かけっぱなしにしてから聴いてみると,低音が出るようになってきています…。
詳しい変化の様子は後日。
さて,このイヤホン,装着やイヤピースの選択によって音の印象が大きく変わってきます。
次回は,イヤピース・装着について考えるフィッティング編です。
お楽しみに。
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