時代は動いております…
皆さんは本を読むとき,紙媒体にこだわりますか? それとも,積極的にデジタル媒体を利用しますか?
私は,書籍類は完全に「紙媒体派」です。
ディスプレイ越しの文字ではどうしても目が疲れますし,ちらつきなどで集中できません。また,紙を1枚1枚めくっていく感覚が,「読み進めていく」という感情的な部分と繋がっており,精神的に安心できます。
恐らく,この部分は絶対的なものがあると考えておりますので,紙媒体の書籍は今後も無くなることはないでしょう。
しかし,雑誌に関しては別問題です。
そもそも,知りたいことの大概はネットから収集できる時代になりましたので,「雑誌を購入する」ということ自体が極端に減りました。
以前はカメラ雑誌,PC関連誌は欠かさずに購読していたものですが,現在は定期的に購入しているものはありません。
1年ほど前までは,「Mac Fan」を年間購読しておりましたが,ネット上での情報の方が早く入手できるということがあり,こちらも購読を打ち切りました。気になる記事がある場合は,Yahoo!プレミアムの読み放題で楽しむ…という方法で事足りている感じです。こんなとき,iPad Pro12.9インチの画面サイズが生きますね。
Mac専門の月刊誌として唯一の存在になってしまった「Mac Fan」。恐らく経営的には非常に厳しくなっていることでしょう。
そんな中…。
Mac FanがYouTubeチャンネル「Mac Fan TV」を開設するというメールが先日届きました。紙媒体からの脱却のために,動いているようです。
課題は魅力的なコンテンツ
開設されたチャンネル名は「Mac Fan TV」。
現在のところ,「MacのUSB-Cハブ」「iPad用キーボード」の2コンテンツがアップされています。
所謂「レビュー系」の動画ですね。
専門誌ならではの視点でレビューしていくという姿勢は好感がもてますし,情報提供してくれること自体はユーザーにとってうれしいことです。
しかし,この手のレビュー動画は,「Appleが大好きなんだよ」さんはじめ,すでに多くの先駆者がいらっしゃる分野。しかも,他のYouTuberさんは,新製品が出たら競い合うように速攻でレビューを上げることが日常となっています。
恐らく,この点で「Mac Fan TV」は相当分が悪いでしょう。
また,一般のYouTuberさんは,様々な企業に何の忖度もなくレビューを上げることができるでしょうが,雑誌母体でのチャンネルとなると,大人の事情も働くのでは…と,うがった見方をしてしまうのは私だけでしょうか?
さらに,更新頻度という点でも課題を抱えるでしょう。
「毎日更新」が普通となっている一般YouTuberさんたちに対し,「Mac Fan TV」では未だ2本のコンテンツのみとなっています。
単なる製品レビュー動画だけではなく,Macの設定,トラブル解決方法,アプリの有効活用,新アプリ特集,開発者やメーカーとのコラボ等,専門誌だからこそできる魅力的なコンテンツを,できるだけこまめにアップできるかどうかが鍵を握ると考えます。
登録者数は未だ1000人未満。
この数字が,現在の「Mac Fan TV」の魅力不足を物語っています。
もし,YouTubeへの参入を,不振である紙媒体からの脱却と位置付けているのであれば,本腰を入れて取り組む必要がありそうです。
個人的には期待しております!