着々と改良されるiPadOS
近年のAppleデバイスのアップデートを見ていると、デバイスそのものの性能・機能が飛躍的に向上する…という以前のiPhoneやiPadの勢いは感じられず、むしろ各OSに付随する機能の進化に驚かされます。
この傾向は、特に昨年や一昨年は非常に強く感じたものです。
また、Appleデバイスは、最新OSをフォローする期間が長く、多少旧式のデバイスでも安心して最新の機能を楽しめる…ということで、大きな利点と言えるでしょう。
今年登場したiOS15・iPadOS15は、ここ数年のアップデートぶりからするとやや小ぶり…と感じるアップデートでしたが、それでも十二分に「できることが増えた」と感じさせてくれました。
iPadOSに関しては、これまではできなかったホーム画面へのウィジェット配置ができるようになるなど、新たな機能が増えましたが、個人的に「特に便利になった」と感じたことが2点あります。
「クイックメモ」と「マルチタスク操作」
①クイックメモ
まずは、メモアプリの「クイックメモ機能」。
Apple純正のメモアプリは、これまでも順当にアップデートを重ねてきたこともあり、かなり使えるものとなってきました。
ただ、どうしても機能面で比較すると、GoodNote等のサードパーティー製が優れています。
しかし、今回は「さすが純正」と唸る、OSと密着した「クイックメモ」という機能を搭載してきました(macOS MontereyでMacでも利用可能になるようです)。
iPadの画面右下から、指やApple Pencilでスワイプすると、すぐさま「メモ」が現れるのです。
当然このメモ枠の中には、Apple Pencilで文字や線もかけますし、リンクを張りつれることもできます。
そして、非常に便利なのが、以下のように、クイックメモ専用のフォルダが自動的に作成されるということ。
通常であれば、フォルダを指定してその中に収納するか、あるいは「メモフォルダ」の中に入ってしまう…ことになり、メモの確認にひと手間かかってしまうわけです。
しかし、クイックメモをとりたいときは、その名の通り「すぐさま」書き留めたいとき。フォルダの指定などしている場合ではないはずです。
そんなとき、「クイックメモは全て"クイックメモフォルダ"に入っている」ということになれば、後に確認したり、メモの付け足しをしたりする際に非常にアクセスが良くなることは明らか。
この「かゆいところに手が届く」感覚は、純正アプリならではと言えるでしょう。
②マルチタスク操作
これまでのiPadでは、「Slide Over」「Split View」という考え方で、マルチタスク操作を実現していました。
MacOSとの絶対的な差がこのマルチタスク操作ですので、限界があるとはいえ、iPadならではのアプローチをしている部分については評価したいところでした。
しかし…。
個人的には、どうもその操作感に慣れることができなかったり、「Slide Over」と「Split View」の操作方法がごっちゃになってしまったりと、なかなか自分のものにすることができないでおりました。
そんなところに今回の神アップデート。
何と、「Slide Over」「Split View」対応アプリの上部に、「3点リーダ」のようなマークが現れ、それをタップすることで、「Slide Over」「Split View」に移行できるようになったのです。
下の画像の左が全画面、中が「Split View」、右が「Slide Over」ですね。
これで、マルチタスクを利用する際の迷いが全くなくなりました。
操作のスピードも大幅アップです。
OSの強力アップデートはAppleの武器!
デバイスの機能拡張よりも影響力のあるOSのアップデート…。
考え方がねじれているのでは…と感じるほどの事態だとも思うのですが、この部分がAppleの強力な武器になっています。
前述したように、最近は特にこの傾向が強く、頼もしい限り。
また、「Mac−iPhone-iPad−Apple Watch」という、iCloud連携から生まれる使い勝手のよさ、シームレスなデータ連携等の「Appleデバイスならでは」といえる快適性まで付いてくるわけで…。
この考え方は、私がこれまで繰り返し主張している、
「せっかくiPhoneを使っているのだったら、是非ともMacを…」
ということにも繋がってきます。
今回のiPadOSのアップデート。
皆さんがお気に入りの機能は何でしょうか?