ASUSとLenovoから、新感覚ディスプレイPCが登場
最近の電子デバイスは、その形態が実に多様化してきています。
ディスプレイが折りたためるようになったり、スタイラスでの入力が可能になったり、「多様化の種」が広がってきたことが要因でしょう。
従来のPCの基本的な考え方である「デスクトップ」「ノート」という範疇にとらわれない新たな端末の形や様々な機能の融合により、我々ユーザーの細かなニーズが満たされていくのであれば、それは非常にありがたいことです。
今回は、ASUSとLenovoから提案された「新たな形」をご紹介します。
全面ディスプレイとタブレット内蔵?
まずはASUSが発表した「Zenbook 17 Fold OLED」。
17.3インチ(2560×1920)のOLEDタッチスクリーンを搭載した折りたたみ型のPCです。
要は、「12.5インチ(1920×1280)」のディスプレイが2枚…ということ。相当なインパクトがありますね。
使い方はバリエーション豊富です。
折りたためることから、上の写真のようにノートPCのように置き、ソフトウエアキーボードでの入力もできますね。
さらには、大型のディスプレイを活かすために外付けのキーボードまで付属しているようです。しかもタッチパッド付き!
平置きにして超大画面のタブレットのように使ってもいいですし、立てて設置し純粋なディスプレイのように使ってもよさそう。これにスタイラスによる直接入力も可能…ということで、変幻自在の「何でもありPC」と言えましょう。
バッテリーもち等の懸念材料もありますが、それ以上に「欲しい人だったら絶対に欲しい」と思わせる魅力に溢れるデバイスになっていますね。iPadも折りたたみの噂が出ていますので、これまでのスマホの折りたたみという概念から「大型ディスプレイの折りたたみ」を探る段階に入ってきているのかもしれません。
ディスプレイがOLEDというのもいかにもASUSらしいです。
登場は第2四半期とのこと…。どのように受け止められるのか、市場の反応も楽しみです。
2つ目は、Lenovo「ThinkBook Plus Gen 3」。
こちらはキーボード側に8インチディスプレイが埋め込まれたPC。
この「セカンドディスプレイ」という考え方であれば、ASUSが以前にMacBookのTouchBarを拡大したような横長ディスプレイを搭載したことがありました。
しかし、今回のLenovoは縦長ディスプレイです。
その姿は正に、キーボード右側にタブレットが装着されているような風貌ですね。メインディスプレイは「17.3インチ」、セカンドディスプレイは「8インチ」。セカンドディスプレイは十分にタブレットとしての用途に適う十分な大きさになっているように感じます。
このセカンドディスプレイはスタイラス対応になっているようですので、現在「Mac+iPad」で行っている連携機能が、これ一台で可能になるということ。
もちろん、筐体そのものが大型化したり、タブレット単体の機動性は全く無くなってしまったりという欠点はあるわけですが、「これ1台で全てを…」と考えるのであれば「ドンピシャ」というユーザーがいるかもしれません。
5月に発売予定で、販売価格は1,399ドル(約16万2,000円)〜となっているようです。
Appleの対応やいかに…?
このようにWindows機に多様なデバイスが生まれるたびに考えるは、Appleの今後の対応です。
iPhoneにおいても言えることですが、Appleは「折りたたみ」には非常に慎重な姿勢を崩していません。もちろん失敗が許されないApple機ですので、石橋を叩いて渡る…という考え方は分かるのですが、「タッチパネルは搭載しない」というMacの考え方をベースにした際に、
「どのような考え方で多様性というニーズに応えるのか?」
という懸念は常について回るような気がします。
個人的には、MacとiPadやiPhoneの更なる連携を進めるとともに、やはりiPhone・iPadの折りたたみ化は必須のような気がします。それに伴って「iPhoneのApple Pencil対応」も必要かと…。