新型AirPods Pro/Maxのロスレスコーデックは?
昨年、Apple Musicがロスレス/ハイレゾに対応し、音楽環境が激変しました。
特にMacで聴くPCオーディオやもDAPに有線イヤホン・ヘッドホンを接続して利用する場合は、シンプルに高音質の音を聴くことができるようになりましたね。
しかし…。
iPhoneでApple Musicをワイヤレスで利用する場合、コーデックがAAC限定になるため、ロスレス/ハイレゾの音源のよさを生かしきれないことに…。
Android機でApple Musicを利用するとLDAC等の高音質コーデックに対応する…ということのようですが(ALACを変換して転送?)私は試したことがないので…。
Appleもこの問題を認識しているのか、今年に入って、
「次期AirPods Pro/Maxではロスレス/ハイレゾコーデックに対応する」
という噂でもちきりでした。
これまでは、Appleのロスレス/ハイレゾ音源である「ALAC」を独自コーデックで転送するのでは…と考えられてきましたが、この度新たな情報が届いています。
「LC3」? 何じゃそれ?
記事によると、
AirPods Maxのベータ版ファームウェアから、ロスレスコーデック「LC3」に対応する記述が見つかったことで、同デバイスとAirPods Pro(第2世代)はLC3に対応すると、ShrimpApplePro氏(@VNchocoTaco)が予想している
ということです。
まずもって、
「LC3って何?」
ということ…。
調べてみますと、
LC3は「Low Complexity Communications Codec」の略で、高品質・低消費電力が特長。従来のBluetoothオーディオ(Classic BluetoothのA2DP)の必須コーデック・SBCより大幅に効率化されており、SBCと同等の音質を半分ほどのビットレートで実現できるといわれている
ということです。
SBCの半分のビットレートまで効率化されている…ということですので、単純に考えても「残り半分」の分だけ高音質化させることができるのでしょうね。
多少意外だったのは、Apple独自のコーデック技術を採用するわけではなかったというところ。LC3は聞きなじみがありませんが、スタンダードであるSBCベースの技術を採用しているようですし、今後一般化するものかもしれません。
しかし、ロスレス/ハイレゾ対応コーデックを新採用するにあたり、既存の「aptX系」ではなくLC3に目を向けるあたり、
「そこでも我が道を行くんかい?」
と、Appleには突っ込まざるを得ません。
「LC3」が一般化すれば…
もし本当に「LC3」が採用されるとすると、次の課題は、
「他メーカーのイヤホン・ヘッドホンが、LC3コーデックを採用するのか?」
ということでしょう。
もしLC3が一般的なものになるのであれば、これまでのような、
「iPhoneで他メーカーの高性能イヤホンの性能を生かし切れない…」
ということがなくなるわけですので。
もしこれが実現すれば、ますますiPhoneに有利な環境が出来上がることになりそうです。