亀甲名栗、「HHKB専用」「29,800円」の価値はあるか？
HHKB専用の木製パームレストである「亀甲名栗 木製パームレスト＆キーボードルーフ」をオーダーしたということは先日お知らせしました。
今回は３週間待って製品が届いた後のレビューをお届けします。
本製品は、広島県府中市の「松葉製作所」が制作するHHKB専用のパームレスト。お値段が「29,800円（税込み）」もする受注専用品ということで、既製品にはない「ジャストフィット」を狙っての購入です。
さて、その値打ちを感じることができたのでしょうか？
高価だが… 唯一無二を感じる
まずもって到着時のパッケージングを…。
「松葉製作所」だけあって、箱には「松」の絵が…。
それでいて「SUPER COOL PALM REST」と銘打つ錯綜ぶりはちょっと笑えます。趣があるんだか無いんだか…。
このパームレストはKKKBのキートップのかぶせ、持ち運ぶことも想定しているようなのですが、現在はゴムバンドもおまけでついてきます。
メンテ用の「蜜蝋クリーム」もおまけとして…。
さあ、私が発注した「ブラックチェリー」をオープン！
明るめのブラウンで好みの色です。
表面は「亀甲名栗（きっこうなぐり）」という職人技で仕上げれており、一つ一つノミ入れされたという模様は所有欲を満足させてくれます。
裏は何とくり抜かれており…。
どうりで軽いと思いました。この軽さと「29,800円」という価格を考えると「？」もついてきますが、それは私が貧乏性なだけでしょう。
まあ、軽いですが板の厚みは十分にありますし、実用上問題があるわけではありません。第一に、HHKBにかぶせて「キーボードルーフ」として活用するにはくり抜かなければいけないのであって…。
個人的には「キーボードルーフ」機能は無しにして、重厚感を出した方が良かったとは思います。
さて、HHKBの前にセットすると…。
う〜ん、いいですね。
パームレストの縦の長さが丁度HHKBと同程度であり、しっかりと手首を置くことができます。これまでのパームレストの中でもこの「縦の長さ」をここまで保証してくれたものはありませんでした。
また、手前に「４度」傾いている構造。
たった４度ですが、効果は抜群です！
縦の長さが十分あるところで、丁度手首のあたりがこの傾斜の部分に当たり、絶妙な角度をつくり出してくれます。
さすが「HHKB専用」と銘打つだけはある…と唸ってしまいました。
表面の「亀甲名栗」のでこぼこは決して邪魔にならず、心地いい摩擦感を生むと同時に、目で見ても楽しめること請け合い。
総じて、
「相当にお高いが、これ以上のものはない！」
と満足しております。
細かいアラはある
しかし、これ程の高級品とは思えないアラもあります。
上掲の写真のように、底面には粘着テープ式に貼り付けられたフェルト上の小さい滑り止めシートが張られているのですが、くり抜かれた細い底面におまけ程度に貼り付けられており、ほんの数時間でずれてきました。
邪魔だったので即剥がしましたが、これがけがの功名。
滑り止めシートがあったときには、HHKBの手前よりも数ミリパームレストの方が高く、
「この高さが邪魔！」
と思っていたのですが、シートを剥がすとほぼフラットに！
そして、打ち心地はこの方が断然優秀でした。たった数ミリで全く印象が変わる恐ろしい世界です。
滑り止めシートがなくても滑ることはありませんでしたので、最初から無くてもいいのでは？
少なくても数時間でずれるようなものを取り付ける意味が分かりません。
貼り付けるのだったら、このようなくり抜かれた形状ではなく、一枚板そのものを利用した削り出しのパームレストが良かったのでは…と感じます。
とはいえ、値段や小さなアラは別にして、打ち心地が抜群です。
パームレストですので、ここが最も重要！
今後長い間、無垢材の経年変化を楽しんでいけそうな逸品です。
