Appleが「巻き取り式ディスプレイ」の特許出願
先日、AppleがMicroLEDディスプレイの自社生産を目指す…という記事をご紹介しました。
「MicroLED」自体が歩留まりがなかなか上がらない難しい技術のようで、それをAppleが自社生産(開発のみならず)する…というにはなかなかにわかには信じ難い方向性だと感じてしまいます。
前述の記事にも書きましたが、Appleの「自社開発」「自社生産」に関しては、モデムのように実態がいつまで経っても見えてこない…というものもあるので、このMicroLEDに関しても先行きはかなり不透明であると私は見ています。
そんな中…。
Appleが「巻き取り式ディスプレイ」の特許を出願した…とい記事が来てます。
恐らくはMicroLED技術を使った未来のための特許でしょう。
とりあえずの「折りたたみiPhone」の行方が気になる…
記事によると、
米国特許商標庁(USPTO)が現地時間2023年5月18日、Appleが出願した「巻き取り式ディスプレイを搭載する電子機器」と題する特許を公開した
ということです。
その特許の図がこちら。
これを見ると、筐体をコンパクトにしている際に本体に巻き込まれた形で収納されているディスプレイを、引き延ばして使用するタイプ。本体内部に「バネ」のようなものも見受けられますので、手でディスプレイの端を引っ張ると、するするとディスプレイが延びるようですね。
図の「12-2P」の部分が引き延ばしたディスプレイの台座のような役割を担い、ぐにゃりと折れ曲がるのを防ぐことになるのか?
これ「巻き取り式」のギミックを見ると、どう考えても「折りたたみデバイスの"次"」の技術のようにも見えてきます。
「折りたたみスマホ」にはそれほど興味が無い…とい言われているAppleですが、この「折りたたみ」をスルーするつもりなのか、それともしっかりした技術を基に完成形を目指して数年先に発売する計画なのか…ということに注目が集まりそう。
世はGalaxyが折りたたみスマホの第4世代、Googleも初の折りたたみデバイスを登場させています。これにAppleが参入するのかしないのかは、業界にとっても非常に大きなポイントとなるでしょう。
個人的には…。
Appleが自社生産を目指そうとしている「MicroLED」は、あくまでもまだ計画段階であり、今後多くの壁が待ち受けているであろうことは確実です。果たして自社生産に辿り着くことができるかどうかさえ怪しいかと…。
今回の巻き取り式は、恐らく「その後」のためのアイデアでしょうから、とりあえずはその手前の「折りたたみの有無」に注目ですね。