「M2 Max」のGPU性能はM1 Ultraに肉薄?
ようやく「M2 Ultra」が登場し、無事にMac Proがお披露目されことで、完全なApple Silicon体制が確立されました。「Extreme」の登場が無かったのは残念ですし、外部GPUに非対応…という大きな課題も浮き彫りになってしまいましたので、Appleが超高性能チップやそれに伴う拡張性をどのように考えているのか?…については、M3世代までの宿題になりそうです。
Intelに対抗するほどのグラフィック性能を求めるのか、そこまでは求めずにMacと指定のパッケージングを構築していくのか?
さて、どちらがAppleに取って正しい選択なのでしょうね。
それはさておき…。
CPU性能はそこそこの向上でしたが、GPU性能は随分頑張った…と評判のM2 Max/Ultra。
GPUに関しては、「M2XがM1 Ultraに匹敵する」という記事が来ています。
ただ、CPUパワーは侮れない
記事によると、
YouTuberのLuke Miani氏のベンチマークテストによると、Blender、Final Cut Pro、3DMark、Rise of the Tomb Raiderでの各種ベンチマークテストの結果、M2 Maxは常にM1 Ultraと同等かそれ以上の性能を発揮する結果となった
ということです。
その理由として本記事では、
「AppleはM2シリーズから全てのコア間の負荷のバランスをとる為のメモリーコントローラーチップを追加した」
ということを挙げています。
「メモリーコントローラー」とは、
「コンピュータシステム上でRAM(半導体メモリ)の、データの読み出し、書き出し、DRAMのリフレッシュなど、メインメモリのインタフェースを統括するLSI、または機能のこと(Wikipedia)」
だそうです。
いろいろな技術があるものですね。
さて、こうなるとM1 UltraとM2Xの比較…ということになるのですが、これから購入するとなるともM2Xの魅力が増すことは事実でしょう。
しかし、CPUのパワーに関してはM1 Ultraがかなり強いと思われます。最近のPCはとかくGPU性能が表に出やすいわけですが、動画編集・ゲーム等の特定の分野以外ではCPUの影響を受けることが多いわけです。
個人的にM1 Ultraの「20Core」の恩恵を特に感じるのは画像編集時。Canonの激重RAW現像アプリ「DPP」を動かすに当たり、20CoreのCPUがフル稼働する様子をアクティビティモニターで観察する度に、ありがたみを感じます。
この他にも、私は使用しませんがIllustrator等の2D処理を要求されるアプリの動作や、同時にいくつものアプリを処理する等のケースでは、CPUコア数が物を言うのではないかと思われます。「12Core」のM2 Maxでは物理的に適わない部分も多そうです。
メモリ量、ストレージ量も加味して…
もちろん「吊しモデル」ではお安く感じるM2 Max登載Mac Studioですが、GPUコア数を38に上げ、メモリ量を64GBに上げ、SSDのストレージ量をそれなりに上げると、40万円台半ばを超すことになります。
「AppleSilicon Mac」においては、メモリの増設ができなくなっているとともに、「ユニファイド」となったことで、CPUやGPU、ニューラルエンジンとメモリを共有するシステムになりました。「64GB」は必須だと考えます。
こう考えると、むしろ「M1 Ultra搭載のMac Studioを整備済品で購入」という選択肢が魅力的に見えなくもありません。
それにしても…。
Mac、高すぎですよねえ。