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湊かなえの15周年記念書き下ろし「人間標本」が12月13日に発売〜猟奇的な内容でなければいいけど…〜

湊かなえの1「人間標本」が12月13日に発売

 7〜8年ほど前は1年に数作の作品を発表していた湊かなえさんですが、このところ新作の発表頻度は大きく落ち込んでいます。

 新作でいうと2022年11月の「残照の頂 続・山女日記」、長編でいうと2021年5月の「カケラ」まで遡らなくてはならないようです。

 

 そんな湊さんですが、2008年8月に「告白」が発刊されて今年で15周年を迎えるようです。
 それを記念して、新作が発表されます。

 タイトルは「人間標本」
 さて、どんな作品になるのでしょう?

 

猟奇的な内容でなければいいけど…

 角川書店の紹介文を見ると、

 

人間も一番美しい時に標本にできればいいのにな

蝶が恋しい。蝶のことだけを考えながら生きていきたい。蝶の目に映る世界を欲した私は、ある日天啓を受ける。あの美しい少年たちは蝶なのだ。その輝きは標本になっても色あせることはない。五体目の標本が完成した時には大きな達成感を得たが、再び飢餓感が膨れ上がる。今こそ最高傑作を完成させるべきだ。果たしてそれは誰の標本か。――幼い時からその成長を目に焼き付けてきた息子の姿もまた、蝶として私の目に映ったのだった。イヤミスの女王、さらなる覚醒。15周年記念書下ろし作品。

 

ということです。

 15周年の書き下ろし…ということで、これまでの集大成的な作品を期待したいのですが、どうもこの紹介文を読むと嫌な予感がします。「猟奇的」な内容しか想像できないのですが…?

 

 湊さんが一線を越えてグロすぎる内容を書くと読むに堪えないことになりかねません。
 以前「未来」のレビューでも書きましたが、この作品に関してはあまりにも読後の印象が悪く、吐き気さえ覚えるほどだったのを覚えています。 

 そして、これが丁度「10周年記念作品」という位置づけの作品だったのも嫌な予感を増幅させます。イヤミスの女王とされる湊さんですので、すっきりとした終わり方や読了感を味わいたいというのでは当然ありませんが、「未来」に関しては「全く救いがない…」と映ってしまいました。

 

今回の「人間標本」。
 「美しい少年達の標本」というのが人間の子ども達を標的とする猟奇的な事件によるものだとすれば、これはもはや「救いようがない猟奇的な分野」としか考えられません。「イヤミス」の裏側に見えるほのかな希望…といった類いのものは存在しないのでは?

 「記念作品」ということで張り切ってしまい、「未来」のようになってしまっていないか…ということだけが気がかりです。

 

 全くの杞憂…ということになればいいのですが…。

 そうは思いながらも、湊作品ということで期待せずにはいられないのですが…。

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