eGPUの意外な効用
心待ちにしていたApple認定の外部GPU「Blackmagic eGPU」を導入した経緯やそのパワーなどについては，これまでもご報告してきました。
LG UltraFine 5K Displayの画面点滅問題もあり，ドキッとした場面もありましたが，外部モニターとの接続のくせを理解して使用することで，全く問題なく快適に使用できています。
ここまでのところ個人的な最も効果を感じているのが，レビュー②でも書いた「Fusion10」での仮想化環境です。これまでに抱えていた不満をすべて取り除くことができたという点で，「グラフィックス性能」のありがたみと，MacBook Pro（Late2016）の非力さを痛感させられました。
さて，今回は，さほど期待していなかったものの，大きく使い勝手が向上したという点で，「Blu-rayDiscの再生」を取り上げてみたいと思います。
アプリの問題ではなかったBlu-ray再生
皆さんもご存知の通り，Mac純正のアプリでは再生できるのはDVDまでで，Blu-rayの再生は保障していません。とても残念なことです。「綺麗な動画を楽しみたかったらiTunesで購入してね」ということなのでしょうか？
そこで登場するのが「Blu-rayplayer」なのですが，本ブログでは以前に，無料と有料の２つのアプリを比較し，
「やはり有料なのには理由がある」
という結論に至った経緯を紹介したことがありました。
ということで，有料の「Blu-ray Player Pro」を使用してきたわけですが，実は，
「アプリが立ち上がらない」
「一旦立ち上がったアプリが，予告編が終わって本編再生に移る際にダウンしてしまう」
などのトラブルが頻出していました。
これらのトラブル，本当にイライラしますね。「よし，観るぞ！」と意気込んで再生しようとすると立ち上がらない…。予告編が終わって「いよいよ！」という段になってダウン…。
何回か試すうちに結局はうまくいくのですが，その時間の無駄さ加減とメンタルの下降ぶりといったら…。
当初は，「アプリの問題だろう。」と予想していたのです。どうもMac専用アプリというものは，Windowsのそれと比較して「不具合が多い」という先入観がつきまとうわけです。
「だましだまし使うしかないな…」
と半ば諦めていたところに導入した「Blackmagic eGPU」。
なんと，意外な効用を発揮しました！
未だノントラブル！
結論から言うと，「Blackmagic eGPU」を導入して以降，Blu-ray再生でのトラブルはありません。１回も。
つまりは，以前のMacBook Pro（Late2016）＋LG UltraFine 5K Displayで使用していた際には，Mac本体の非力なGPUを使用していたため，LG UltraFine 5K Displayの大画面で再生する際にグラフィックス面での能力が足りていなかったということなのでしょう。
ここに「Blackmagic eGPU」という強力かな助っ人が加わったことで，アプリが従来の性能を遺憾なく発揮できるようになったのだと考えます。
FINALCutProやPhotoshop等の重力級のアプリに目が行きそうな「eGPU」関連の話題ですが，私から言わせると，
「Mac本体での使用が想定されていながらもグラフィックスの非力さ故に起こっていた様々な問題」
を解決することこそ，より一般的でより大きな効用なのではないかと考えます。
特に13インチモデルおいては，恐らくそのグラフィックス性能不足故に，原因不明のトラブルに襲われている方々が多いと考えられます。だって，本来であれば「仮想化」にしても「Blu-ray再生」にしても，eGPU無しだってごく普通に利用できなければいけない代物のはずなのですから。
13インチMac＋LG UltraFine 5K Displayでは，Macの抱える負担が分不相応に高くなってしまっているという現状なのでしょう。
まあ，これらのトラブルを解決するために「9万円」の負担はどうか…と言われれば正直微妙ですが（おとなしくWindows機を買えって話です），Macが好きで，今後のために投資しても構わないという考え方であれば「13インチ＋Blackmagic eGPU」という選択肢は非常に魅力的なものなると考えます。
