「腐り始めた林檎」と言われた2018年のApple
先日,ギズモードさんで,なかなか刺激的なタイトルの記事を見つけました。
その名も「Appleが腐り始めている」というものです。
また,以下のように,2018年という年がAppleにとって何をもたらしたのか?…,Appleにとって2018年は成功をもたらしたのか?…などといった,今年を総括する内容の記事を多数目にしました。
そこで,私も2018年のAppleについて考えてみたいと思います。
まあ,結論としては至ってシンプルなものになるのですが…。
「価格設定」がすべてを台無しにした1年
結論から言えば,2018年はiPhone発表以来でいうと「最悪」の年だったと考えます。
その諸悪の根源は「価格設定」です。
また,その「価格設定」で消費者にそっぽを向かれたということです。
その際たるものが「iPhoneXS系」「iPhoneXR」の値付けでした。
まずもって,iPhoneXSが発表された際に会場の中で発生したといわれる「ざわつき」。発表以前は,
「恐らくiPhoneXに比べて100ドル安くなる。」
という噂が強かったために発生した「驚き」のざわめきです。
つまり,
「iPhoneXと比べてそれほど代わり映えしないXSを,Xと同じ値付けにしたことに対する "Apple大丈夫か?" というシニカルな驚き」
です。
そして案の定,iPhoneXSはこれまでに無いほどの鈍い出足の売れ行きとなりました。
さらにiPhoneXRが追い打ちを掛けます。
「廉価版なのに廉価じゃない。」
と揶揄されるほどの不人気ぶり。主力になりきれなかった主力候補機となってしまいました。
こちらの原因も,「値付け」。当初は「7万円台」といわれた価格も,あけてみれば税込みで「9万円台半ばから(キャリア購入の場合)」と,全く魅力を感じない価格となってしまいました。
最後に我々をあきれさせたのが,MacBookAirの値付けでした。
当初は「10万円を大きく切る」と噂させたその価格は税込み「145,584円〜」と,ごく普通の「Apple価格」になってしまいました。
更にこのNEWAirは,そのCPU性能,ストレージ・メモリ容量など,
「これだとほんの数年で陳腐化してしまう…」
というさみしい性能しか与えられないものだったため,私は一瞬にしてテンションがだだ下がりの状態に…。
正に悪循環…という流れに終始した1年でしたね。
数少ない光は「基本性能」に関すること,そしてAppleへの警鐘
圧倒的に「負」の部分が大きい2018年だったと考えますが,その中に光もありました。
・MacBookProの大幅性能向上
・MacMiniのリニューアル
・iPadProの圧倒的性能
・無印iPadのApplePencil対応
というところでしょうか…。
特徴的なのが,MacBookProとiPadProの「性能面の向上」という部分です。
「少々お高いが,性能に関して文句は言わせませんよ。」
という部分では,ユーザーが安心して投資できる部分です。
また,MacMiniというこれまでの製品の流れを大切にしたリニューアル,また,ApplePencilの適応範囲を広げるなどのユーザビリティの拡大は,低価格帯購入する一般のユーザーを大切にする姿勢として歓迎されたのではないでしょうか?
まあ,それにしても,「新たな技術」という部分では何のイノベーションも起こせなかったということは,近年のAppleの課題として,相変わらず残ってしまったといえましょう。
結論。
「企業の成功」と「ユーザーの満足度・納得度」は,ある程度リンクしたものではなくてはならないということだと考えます。ユーザーの側に立った商品提供に関しては,好意的に捉えられるわけですので…。
2018年に関しては,Appleの傲慢さが問題だったのだと思います。
高価格製品ばかりを提供し,「高くてもどうせ売れるだろう?」という甘い考えでユーザーをなめてかかると,iPhoneXSのような事態になるわけです。
2019年の価格設定は,Appleにとって非常に重要です。
ここで間違えると,一気にAppleの評判が落ちてしまうこともなりかねません。是非とも「ユーザー目線」を忘れないでいただきたい。
2019年が,Appleにとっても,Appleユーザーにとってもいい年になりますように…。