「大型化」は正義なのか?
MacBookPro15インチ(2019)について語るシリーズ第4弾。
今回は,13インチモデルから15インチモデルへと移行した印象として,「大型化」の意味合い について考えていきたいと思います。
MacBookProの場合,「大型化(15インチ化)」=「高性能化」ですね。
特にCPUに関して言えば,15インチモデルにのみ高性能モデルを設定するというやり方が定番化しています。
ですから,「より高性能なMacBookPro」を望むのであれば,15インチモデル一択なわけです。
まあ,13インチモデルも相当高性能ですので,それほど不満は出ないでしょうが,前回の記事でも愚痴ったとおり,
「13インチモデルにもグラフィックスボード搭載機を設定すべき」
です。
というか,
「違いは画面サイズのみ」
という設定にして,性能は同等に指定もいいのでは?
ボディー容量が小さい13インチでは,筐体内部に詰め込むものに限界があるのかもしれませんが…。
恐らくマシンパワーについては,ユーザーそれぞれの考えがあるものと思います。
今回は,それ以外の面について。
画面の大型化の実際は?
「2インチ」の画面の違いは,正直微妙です。
もちろん広くはなり,作業に余裕は出ますし,見やすいですし,認識できる情報量は増えますので,いいことずくめであることは認めます。
しかし,それが「絶対」かと言われれば,「微妙…」ということです。
どういうことかというと,文書作成などに集中していると,意外とその2インチの差は気にならないものだ…ということ。
Macの魅力の1つは,Trackpadと指のジェスチャーを使って,画面を自由にしかもストレス無く切り替えられることにあります。
これにより,これまでの13インチでも,何のストレスも無く,多くのウインドウを開きながらの作業が快適に行えていました。
その一つ一つのウインドウが大きく表示できるのはもちろん好ましいのですが,そこが15インチの「絶対的よさか?」と問われれば,そこまで断言できるほどではないという印象です。
これが,iMacでは話がガラッと変わります。
27インチディスプレイを搭載したiMacでは,ディスプレイの左右にウインドウを開き,同時に個別の作業をしても何の不自由もありません。
例えば,
「左でWeb閲覧をしながら右で文書作成をする」
「左でYouTubeを観ながら,左でネットショッピングをする」
など。
画面が小さい…ということを全く意識せず,作業ができるのです。
ここまで来ると,
「画面が広いことは正義」
と言い切れます。同じiMacでも,21.5インチモデルではこの利用方法は厳しいでしょうから,ましてや15インチでは…ということです。
つまり,
「2インチの拡大で快適にはなるが,作業内容が一新されるということではない」
という捉えでいいのだと考えます。
決して「絶対性」を期待してはいけません。
大きすぎるTrackpadの功罪は?
意外にこの部分が気になっていました。
以前の13インチモデルでも,そのままの状態ではTrackpadとキーボードを打つ際の手の平が干渉して,カーソルが飛んでしまう…ということが目立ったからです。
この原因は,MacBookProの「傾斜」の無さでした。
「Foldable(フォルダブル)」という,筐体に傾斜を付けるアイテムを導入したところ,「カーソル飛び」が見事になくなったのです。このことに関しては,以前にも書かせていただいております。
一枚物の紙素材のシートを折り曲げて,Macのヒンジ部の隙間にはめ込んで使うのですが,絶妙な角度がつき,実に快適。
Trackpadとの干渉で何でいる方には,本当にお薦めの逸品です。
購入後,2年近く経ちますが,不思議なことに全く痛みはなく,快適に使えておりますので,耐久性に太鼓判です。
紙ってすげえな…。
さて,問題は,このFoldableが,15インチでも快適に使用できるか…ということです。
気になるのは以下の2点。
①Foldableが,15インチの重さ,大きさに耐えられるのか?
②巨大な15インチのTrackpadでは,Foldableを使用しても干渉があるのではないか?
さて,実際の使用感は?
まずは耐久性。
なんと…。
何の問題もありません。恐らく,紙の素材の強度が検証されているのはもちろんですが,「折りたたみ方」のアルゴリズムが練りに練られているのだと思います。
角度,長さ等が絶妙なのでしょう。むしろ13インチのときよりも,重量がある分,15インチのほうが安定しています。恐るべし,Foldable!
次に干渉。
「13インチ+Foldable」では,干渉がほぼ「ゼロ」でしたが,15インチでは「稀にあるかな…」といった程度。しかし,本当に稀です。
神経質な私でもほぼ気にならない程度ですので,まあ,大丈夫でしょう。
これ,恐らく原因はTrackpadの大きさと言うよりも,「角度」だと予想します。
底面積が広くなった15インチでは,その分Foldableを装着して持ち上げられる角度が「低く」なります。その分,稀に干渉が起こるのでしょう。
「15インチ用の少し大きいサイズのFoldable」
が登場したら,恐らく全てが解決するものと考えます。
いずれにせよ,「フラップ式」のように,Macの底面に貼り付けるような無粋なことをしなくてもいい逸品ですので,是非ともお試しください。
次回は,15インチモデルを導入して,新たに買いそろえたアイテムについて…。