「本命用途」のアクティビティではどうでしょう?
「PowerBeats Pro」のレビュー第5弾!
ペアリング,音質,フィッティング,イヤピースと来て,今回は「アクティビティ編」です。
何しろ本機「PowerBeats Pro」の最大の売りがこの「アクティビティ」時の使い勝手であるわけです。
いくら高音質化されても,H1チップを搭載しても,アクティビティ時に不満が残れば「それまで」です。
早速PowerBeats Proを装着して走って参りました。
「アクティビティ」時もネックは「音質」という負の連鎖…
この時期の屋外ジョグ。
当然すぐさま汗がだらだら。
これまで使用していたAirPodsは,落下の心配はないものの,汗をかくにつれて本体が少しばかりズレてしまって…ということは当然ありました。
ただ,自分としてはそれが「マイナス要因」には感じませんでしたし,アクティビティに決定的な影響がある訳でもありませんでしたので,十分許容範囲です。
しかし,AirPodsの場合は「汗」「雨」等の水分には気を遣います。
アクティビティ後はすぐさま水分を拭き取り,濡れ具合が気になる際にはカメラ防湿庫に1日保管するなど,自分なりのメンテを行ってきており,さび付き,充電トラブル等は全く発生しておりません。
冬場の吹雪の中,耳当てを装着して走ったりしておりますので,AirPodsにしてはかなり過酷な使い方をしておりますが,「放置しなければ大丈夫」という手応えを得ているところです。
さてPowerBeats Pro。
「防滴・防沫対応」ということで,汗や雨に関しては何の心配もいらないでしょう。これ,絶対的なメリットですね。
AirPodsでは,さすが雨が降ってくると「お別れ」になってしまいますので,特に屋外で激しい使用用途を想定しているユーザーにとっては「一択」となるかもしれません。
さらにイヤフック型ということもあり,「ズレ」は全くありませんでした。
汗をかいても何の影響も無し。
私は眼鏡をかけながら走りましたが,干渉も無し。恐らくサングラスでも何の影響もないでしょう。
PowerBeats Proのフックが非常に柔らかい素材でできているため,耳への「あたり」もさほど気にならないと思います。
単純にアクティビティ時の「装着具合」で考えると,逸品だといえましょう。
しかし…。
私はもうPowerBeats Proをアクティビティ時に使いたくありません。
肝心の屋外での利用に,例の「音質」が壁になってきたのです。
簡単に言えば,
「ただピービーとうるさいだけのイヤホン」
に成り下がってしまった印象です。
どういうことかというと…。
基本的に「外」に出ると,屋内よりも低音が抜け気味に聴こえます。
つまり,屋内で「やや低音の量が多いかな」と感じていたものが,屋外に出ると丁度よくなったりするわけです。
これが「丁度よく」作用するのが正にAirPodsです。
あのボワつく低音が,屋外のアクティビティ時には丁度いいのです。
また,前記事にも書きましたが,解像度は高くないものの,音の広がりがまずまずで,艶感がある音であることが,ここでもいい方向に作用します。
運動しながら外で聴くのに丁度いいのです。
運動に集中できるのです。
対してPowerBeats Pro。
もともと「中音密集型」の音。
屋内では量が多くないもののしまりのある良質の低音を響かれていましたが,外ではその低音が有効に働きません。低音が抜けたように聴こえます。
さらに,密集してる中音部だけがやたら目立って聴こえ,「音楽」として成立していないのです。
これは私の「聴こえ」ですので,もちろん個人的な意見ですが,音楽としては崩壊しています。
ですから,走っていてどうしても音に気がとられてしまい,アクティビティが楽しくないのです。音のあら探しばかりしてしまって…。
そして…。
中音密集の音であるということに加え,「音の刺さり」が非常に目立ち,厳しいです。
これ,屋内ではさほど気にならないものが,屋外ですと異様に顕在化してきますので,PowerBeats Proというイヤホン,使用環境を選ぶ機種かもしれません。
具体的に言うと,「さ」「し」「す」「せ」「そ」のサ行全般に加え,「き」「ち」という母音が「い」の言葉の一部が耳障りなほどに刺さってきます。
特に女性ボーカルでは致命的なほどに…。
総じて耳が疲れ,アクティビティが終わってからもしばらくの間は耳がキンキンしていました。
これまで数え切れないほどのイヤホンを試してきましたが,初の体験です。
結論 「さよならPowerBeats Pro」
というわけで,結論は「さよなら PowerBeats Pro」です。
結局,これだけイヤホンを聴いてきているわけですので,ファーストインプレッションは結構当たるわけです。
レビュー①で述べた通りになってしまいました。
もちろん,PowerBeats Proの形状が私の耳に合わなかったということが,最大の要因だとは思いますが,フィットしていたとしても,「中音密集」という音作りには拒否反応を起こしていたと思います。身体が…。
「Beats X」はもっとフラットでしたし,高音も比較的出ていましたので,今回のPowerBeats Proの音はかなり意外でした。
ただただ残念です…。
さて,次回は最終編,「PowerBeats Pro後」について。
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