ナイトモード搭載で,ようやくPixel3に追いついた…
iPhone11Proの見た目上の最大の「売り」は,なんといっても「3眼レンズ」ですね。というか,これしかないといってもいいでしょう。
当然A13チップやバッテリー効率の大幅な向上という,内部的な部分の性能アップが大きい今回の改訂でしたので,どうしてもレンズ,カメラ性能に目が行きがちです(個人的にはバッテリー面が最も重要ですが…)。
そのカメラ性能に関していえば,「超広角レンズ搭載」「ナイトモード搭載」の2点が話題になるところでしょう。
今回は「ナイトモード」を軽く試してみたの感想を書かせていただきます。
結論からいえば,
「これでようやく昨年のAndroid機と肩を並べられた」
というところでしょうか?
「何故ぶれない?」長時間露光の不思議…
マクロ的なポートレート撮影ができないことと並んで,昨年度のPixel3やP30Pro等のライバルに後れをとっていたのは「暗所撮影」でした。
昨年,iPhone7からiPhoneXSに乗り換えた時点では,それでも「かなりやるな!」と驚いたのですが,ライバル勢が更にその上を行っているという事実が驚異的でした。
そのライバル2機種とiPhone11Proとのナイトモード時の比較記事をご紹介しておきます。
現状では,色味や解像度等で,iPhone11Proが若干有利なようですが,何せ相手は1年前の機種です。
間もなく登場するPixel4などでは,恐らくiPhone11Proを軽く超えてくるようなナイトモードを搭載してくるのではないでしょうか?
とはいえ,iPhone11Proのナイトモードは驚異的です。
実際の画像を元に感想を…。
これは夜の秋田市役所の写真。
これ,実際は相当暗いですよ!
点いている灯りは,街頭と周囲の小さいライトのみ…という感じ。大通りに面していますし,当然真っ暗ではありませんが,ここまで写すことができれば,「素晴らしい」としか言いようがありません。
こちらは本当に小さい外灯しかない,とある施設。
周囲はほぼ真っ暗という状況でした。
更にこちらも橋の下は肉眼では見えないくらいの状態でしたが…。
いやいや,目で見えないものが見えるようになるって,すごすぎでしょ?
目に見えない…といえば,こちらの工事に入った道の写真もスゴイ…。
遠くの外灯もはっきりと見えていますが,肉眼では手前の2〜3個くらいしか認識できません。
いずれも,iPhone11Proを「動かさないでください」という警告が出てから,数秒間の長時間露光がかかっています。
ナイトモードになると,右側の露光時間の分だけiPhone11Proを保持しなければならないわけです。
しかし,所詮手持ちですので,一眼レフなどで撮影すれば当然盛大にぶれるわけです。しかし,iPhone11Proではそのブレが皆無です。恐らくは「手ぶれ補正」と同時に,内部的に連続で撮影した画像をうまくつなぎ合わせるという技術でうまく処理しているのでしょうが,「何故ぶれない?」と不思議になるような機能ですね。
万能ではないナイトモード
しかし,当然ながら,iPhone11Proのナイトモードは万能ではありません。
最大の弱点は,ハレーションです。
下の画像は,とあるパチンコ店をナイトモードで撮影したものです。
これはひどい…。このときは「3秒」の露光時間でした。
ナイトモードをOFFにして撮影すると…。
建物周辺は写っていませんが,破綻のない画像です。
ここから分かることは,iPhone11Proのナイトモードは,
「極端に明るい光源があったり,光源の数が多かったりすると,大規模なハレーションを起こすほどに明るめの露出に引っ張られる傾向にある」
ということです。
恐らく,この場合は,iPhone11Proが薦めてきた「3秒」ではなく,手動で「1秒」ほどに露光時間を短縮して撮影するべきだったでしょう。
この調整は自在に行うことができますので…。
便利で驚異的な機能ではありますが,やはり最後は人間による最終調整は欠かせないようです。
まあ,この部分がなくなってしまったら,「写真撮影」の面白みがなくなってしまいますからね。