晴天時屋外での勝負はどうなるか?
スマホカメラの急速な発展と限界を考え,いつでも手にできるフルサイズ一眼を手にすべく,Canon「EOS RP」と比較していくシリーズ第8弾。
前回は「EOS RP」とiPhone11Proの超高感度撮影時の比較を行いました。今回は,「屋外低感度」での撮影に関する比較をしていきます。
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低感度帯では,およそ「iso12800」あたりを境に,それ以下の感度であれば「EOS RP」が絶対的な強みを発揮し,それ以上であればシチュエーションによって結果が変化する…ということが分かってきました。
では,屋外での低感度撮影ではどうなるのか?
iPhone11Proに関しては,光量が足りている際にはそれなりの写真が撮れていたような気がします。果たしてここでも「EOS RP」は強みを発揮することができるのか?
平面的な画のときは何とかなるが…それ以外では…
どんどん実際の写真で説明していきます。
結論からいえば,「平面的な画」のときは,iPhone11Proも大健闘です。上がEOS RP,下がiPhone11Pro。
iPhone11Proは両方ともポートレートモードでの撮影です。
ねっ,結構いけてるでしょ? 下の写真は,当然EOS RPの方が自然なボケ具合なのですが,このくらいであれば許容範囲でしょうか? それでもiPhone11Proの方は平面的になっているのがよく分かります。
しかし,このような場合では,如実に差が出ます。
まずもって「EOS RP+RF35 MACRO IS STM」はぐっと寄れます。何せハーフマクロまでいけるレンズですので…。iPhone11Proのポートレートモード「寄れない」という弱点が非常に痛いことが分かります。
更に,この画では,iPhone11Proのポートレートモードの悪い癖である,「周辺部の不自然なボケ」が出てしまい,写真としては崩壊です。当然EOS RPの方は自然でとろけるようなボケ…。いいですねえ。
また,EOS RPの方が非常に滑らかで立体感を感じるのとは反対に,iPhone11Proの方は異様にシャープネスがきつく,ギスギス,カサカサした画になっているのが分かります。もはや勝負にならないレベルですね。
もうひとつポートレートで。
銅像の写真。
一見下のiPhone11Proが健闘しているように見えますが,拡大してみると…。
解像度がまるで違う…。
これ,プリントアウトすると強烈な差になって出てくるのが予想されます。
お次は木々の細かい描写を…。
こちらも拡大してみると…。
下のiPhone11Proの方は葉っぱが混ざり合ってしまって描写し切れていないことがよく分かります。
結論! やはり一眼の優位性ははっきりしているが…
これで結論がはっきり出ました。
どんなに条件のよいシチュエーションでも,解像度,立体感,階調性等,全てにおいてEOS RPの圧勝です。まあ,そうでなければ困りますが…。
しかし,iPhone11Proがそこそこ写っていることは明らかなわけです。
そこでもうひとつの結論。
写真に少しでも作品性を求めたり,少しでもこだわりのある写し方をしたいのであれば,迷わず一眼をとるべきです。プリントアウトを考えているのであればなおさらです。
しかし,プリントアウトせずにディスプレーのみの閲覧だったり,プリントアウトするにしても,画質や作品性に待ってくこだわらないのであれば,iPhone11Proで十分なのではないでしょうか?
「iPhone11Proが一眼よりも劣る」という見方ではなく,「iPhone11Proでもここまでやれる」という考え方を大切にしていくことが重要だということが,一連のレビューから感じたことです。
次回は,とりあえずの最終編。
「でも一眼…」ということについて…。