新「Twitter for Mac」の意外な落とし穴とは…
ついに新「Twitter for Mac」が登場しました。
「アプリ」としては提供とサポートが休止状態となっていた待望の「アプリ版Twitter」としても当然うれしいことなのですが,Macユーザーとしての最大の関心事は,この「Twitter for Mac」が,iPad版のアプリをMacに移植するための「Project Catalyst」の思想に基づいて作成されたアプリだということです。
つまり,Twitterに限らず,iOSアプリがMacで使用できるという意味で画期的なアプリなのです。もちろん早速ダウンロードして試してみました。
しかし…
意外な落とし穴を発見してしまいました。
その落とし穴は「ダークモード」にあり!
これだったらWeb版の方が快適…
どういうことかというと…。
今回公開されたTwitterアプリが対応しているはずの「ダークモード」ですが,iOS・iPadOSのTwitterと同様,全ての機能に保証されているものではなさそうだということです。
また,ダークモードの表示に関しても,私が個人的に設定している環境では,Web版の方が快適です。
詳しく見ていきます。
まずは私の環境として,「Safari」を完全ダークモード化するために,「Dark Reader」というアプリを導入しています。この記事をご参照ください。
つまり,Web版のTwitterでは,完全ダークモード化がされている状態です。
今回のMac版と比べてみましょう。上がMac版Twitter,下が「Dark Reader」を効かせたWeb版Twitterでの表示。
まずは「Dark」の濃さが異なります。
「Dark Reader」を使用しているWeb上では,本当に真っ黒に見えるのが分かるでしょう。はっきり言って,こちらの方が断然見やすいです。
しかも,下部のアイコンの大きさがはっきりと異なります。特に最も右のアイコンは何回閲覧されたか等の解析情報を表示する部分なので,大きくあって欲しい。まあ,この部分は設定で大きくできるので,何とかなります。
しかし,ダークモード設定になっているMac版Twitterでこの「解析アイコン」を押すと,以下のような表示になります。
そう,解析画面が「白」なのです。この部分においてはダークモードが効いていないようなのです。
また,表示が非常に小さくなっており,左側の項目と右側の数字との距離が異常なくらい空いていますので,非常に見づらい状態となるのがお分かりいただけるでしょう。
これが,Web版だとこのように…。
Web上ということで「Dark Reader」が働いて,完全ダークモード化のまま表示されます。しかも文字の大きさ,レイアウトも非常に見やすい!
機能的には殆ど違いがないようですので,これでは「アプリ化」された旨みが全くありません。
特に,私のようにとにかく「ダークモードにしたい」というユーザーには,「ダークモード化されるのが一部の画面だけ」という状態が,「わけが分からない」と映ってしまいます。
当然ですが…iOS・iPadOSの表記,機能が持ち越される
つまり…。
「Project Catalyst」においてMacに移植されたアプリは,当然といえば当然ですが,iOS・iPadOSの「アプリ」の性質がそのまま持ち越されるということです。
そういえばiPhone,iPadのTwitterアプリは,記事の表示画面はダークモードとして表示されますが,解析画面は「白」でした。「Safari」と「Twitter」というアプリの違いがありますので,表示が異なるのは当然なのですが,これ,Twitter意外にも同様のことが起こるかもしれません。
それは,Web上の機能として活用していたものがMacアプリとなって登場した際には,iOS・iPadOS版の機能がそのまま移植されるために,
「Mac用なのだからこれはできるだろう…」
と考えていた機能が働かない可能性がある…ということです。
「Project Catalyst」に関しては,Mac版のアプリに大きすぎる期待をかけないようなスタンスで臨んだ方が,がっかり感がなくていいのかもしれませんね。