「フロスチア ブックカバー/バークグレー」来た!
土屋鞄製造所の「クリスマス限定」という誘惑に負け,「フロスチア ブックカバー/バークグレー」をポチってしまったことは以前お伝えしました。
いつもどおり,「金曜日発売→週明け月曜日に連絡メール→翌火曜日に発送」という経緯を辿り,昨日到着しました。
こいつは,これまで以上にエイジングが楽しめそうな逸品です!
「堅く」「緊張感のある」,トーンオイルヌメとは正反対の革質
いつものように「革包丁」ロゴの入った箱を開けると,白い不織布の袋が目に飛び込んできます。この袋が以前に購入した「トーンオイルヌメ革の文庫カバー」よりも大きいような気がしたのですが,本体を取り出してみると,やはり「大きく,重い」ということを真っ先に感じました。
コーティングされている「ホワイトワックス」をそぎ落とす場合に使用する専用ブラシもセットで入っています。
さて,本体ですが,サイズが大きいのはさておき,革の質がかなり「堅く」できています。ちょっと意外なほどに,堅めです。
トーンオイルヌメ革が非常にしなやかで柔らかい素材ですので,正に正反対の革質だと感じました。
色はなかなかいいですねえ。昨年度購入したボディーポシェットの「チムニーグレー」とはまた違った「渋さ」があります。人為的には計算できない表面の模様も気に入りました。
内部の構造も定番のトーンオイルヌメ革カバーとは異なります。
トーンオイルヌメ革カバーは,裏表紙側に「ベロ部分」を巻つけるようにして固定しますが,フロスチアブックカバーは左右の表紙とも差し込む通常のタイプ。まあ,これだけ皮が堅いと「巻き付ける」という仕様にすることはまず不可能でしょう。
革の表面の「ホワイトワックス」は,思っている以上に主張します。触っていると若干指の腹がつるつるしてきたかな…と感じる程度。ベトベトではありませんので,本を傷めるようなことはないと思われます。
このホワイトワックスが徐々に剥がれてくるのに応じて,革の手触りがどのように変わってくるのかを楽しむためにも,私はブラシでそぎ落とすことなく,このまま使用することにします。予定通り!
堅い皮がどのように変化するか…
個人的に今後最も楽しみなのは,
「これだけの堅い革が,一体どのように指になじんでくるのか…?」
という部分です。
これまでのトーンオイルヌメ革ブックカバーは,購入当初から非常に柔らかく,しっとりと指になじんでいましたので,エイジングとしては革表面の変化を楽しむくらいなわけですが,今回のフロスチアブックカバーでは,「ワックス」「堅さ」「色艶」と,様々な変化が楽しめそうです。
今まで購入した土屋さんの製品の中でも,こと「エイジング」に関しては最も楽しみな製品と言えるでしょう。
さて,これだけ表情の異なる革ですので,2種類の文庫カバーの使い分けも楽しめそうです。
読む本の内容や読書時の精神状態が「ポジティブ」「上向き」の場合であれば「トーンオイルヌメ革」を選ぶかもしれませんし,シリアスな内容の本を落ち着いた気持ちで読みたいときは「フロスチア」を選ぶかもしれません。
高価なものをなんでわざわざ2種類も揃えるのか…と,疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが,これで週末の読書をより前向きに楽しめるのであれば…と考えての投資です。
今後の使用で革の変化が見られたときには,またご報告させていただきます。…でも,次に読む予定の本が文芸書サイズなんだよなあ…。