iPhoneの「ノッチ論争」は今年も継続
iPhone11系は,ユーザーから好意的に受け止められる機種となっているようですが,それは性能面,バッテリーもち改善等の物理的な面での向上等が重なってのものです。
ことデザインに関しては,カメラレンズを別にすればほぼiPhoneXS系と変わらないわけですので,やや残念な面は否めません。
その中でも特に意外だったのが,「ノッチの大きさが変わらなかったこと」です。
それまでの情報では,「2019年に縮小」「2020年に消滅」とい説が有力だったこともあり,結構衝撃的でした。
「これだけ賛否の入り乱れているノッチをそのまま手つかずで送り出すとは…」
と,Appleの潔い割り切りぶりに逆に感心したくらいです。
さて,問題の2020年を迎えました。
iPhone12のベゼルはどうなるのか?
そんな折,驚きの報道がされています。なんと,日本の特許庁の資料から2020年iPhoneのフロントデザイン情報が発見されたのいうのですが…。
ということは…
まずはこの記事で紹介されている画像から。
左側3つが新型の画像とみられます。
まずはこれまでのような大型のノッチはなくなっていますね。つまり,「完全ノッチレス機」ということ。しかし,ただただ残念なのは,その分,
「上下左右のベゼルが厚くなっている」
ということです。
皆さんはどう考えますか?
私だったら,こんなにベゼルが厚くなるのだったら,従来のデザインのままの方がいいと考えるのですが…。個人的には,iPhone11Proのベゼル厚がギリギリ許容範囲で,iPhone11の若干厚くなったベゼルはには違和感を感じてしまいます。
今回の画像のものは,恐らくiPhone11のベゼルよりも厚くなっているでしょう。マズイ…。
そして…。
こちらが本題。それは,
「Face ID用の3DDepthカメラはどこに行くの?」
ということ。
2019モデルの画像には,ベゼル部のカメラやセンサーが明記されていますが2020モデルにはそれがありません。
ということは,ディスプレイ埋め込みになっているということなのではないでしょうか?
いやいや,TouchID内蔵ディスプレー搭載機を出していないAppleが,いきなりそれよりも困難とみられる「Face IDカメラ内蔵ディスプレイ」を採用できるとは考えづらいのでは?
ただでさえ,Samsungの「Face IDカメラ内蔵ディスプレイ」は大きなトラブルを引き起こしてしまうなど,この技術はまだまだAppleが「Go」を出す水準に達していないと考えるのですが…。
さらに…。
Face ID用のカメラを埋め込むということは,当然Touch IDも内蔵しているはず。これまでに採用していない技術,しかもAppleが強いこだわりを見せている「認証」に関する技術において,一気に二段飛ばしの変革を行うものでしょうか?
私は「NO」だと思います。
2021年以降の技術なのでは?
私は,この特許,2021年以降に実現する技術だと考えます。
まずは,今年のiPhone12のノッチがどうなるのか…ということを現実的に考えた方がよさそうです。
もしかすると,現状のノッチを縮小する形で登場するかもしれませんし,以前Ben Geskin氏が提案したように,カメラをベゼルに埋め込む形で「ノッチレス」を実現するかもしれません。そして,「Touch ID内蔵ディスプレー」は搭載してくるでしょう。この部分が,認証システムにおける2020年の「売り」になるはずです。
しかし,「Face IDカメラの埋め込み」には,まだ時間がかかると予想します。
精度の高いAppleの3DDepthカメラにおいては,他のメーカー以上に「画面埋め込み」についてのハードルが高いと考えますので…。
「認証システム」と,その「安全性・信頼性」については,Appleの根幹部分です。決して妥協することなく,確実なものを送り出してくれることを願います。
まあ,昨今のAppleの動向を見ると,決して無理はしないとは思いますが…。